小沢一郎代議士と慶応大学 堀茂樹教授の「21世紀 日本のグランドデザイン」と題された対談を聴講。
2日連続の小沢代議士となりましたが、またしても会場内に入って空席を見渡せば最前列で空きがあり、そこに吸い込まれるが如く着席。
本対談はシリーズ化されているもので5月にも参加しており、5回目となる今回が最終回。
>> 「世界の中の日本を考える」:小沢一郎代議士と慶大堀教授の対談 <<
表参道のオシャレな街並の奥まった場所の地階で、場所に意外感もありましたが、シリーズ初回が開催された所縁の場所であったそうな。
『日本改造計画』で描かれた近未来
最初は堀教授の前説という事で、小沢代議士の著作の『日本改造計画』で書かれている事が時を経て、(他の政治家によって)実現されようとしている流れを指摘。
具体的には、心掛けとしての決められる政治や普通の国になる事。政策面では地方分権、無駄な規制の撤廃、平和創出戦略など。
これらの先見性の確かさをもとに、小沢代議士の登場を待ってこれからの日本の在り様を語らう機会。
これから、さらに問われる個の競争力
30分ほどして小沢代議士が到着。
まず、堀教授から4月の消費増税以降、消費が落ち込んでいる統計データの話題が取り上げられ、
その下げ幅は、この50年で2番目に相当する深刻なものとの衝撃。
この点に関して、小沢代議士は、安倍政権の推し進める政策が小泉政権よりも徹底して、競争原理が持ち込まれている事を指摘。
これは、先日の佐藤優さんの指摘とも一致。
>> 佐藤優さん、石川知裕さんから学んだ「逆境」への備え <<
小泉政権以後、国民所得は減っており、これから更にこの流れが鮮明になる見込み。
小沢代議士から現状、国民が不思議なくらい静かにしているが、来年、更に税率が上がる事が既定路線であることから、先行きに関しては不安視される。
また、「雇用」の問題が取り上げられ、政府が労働市場の流動化を念頭に、非正規雇用を増やす姿勢である事に対しては
将来に対する不安から需要が減る事など、デメリットの面が大きいと懸念。
これからの地方
「地方分権」に関しては、現行の地方自治法に基づいた形で進められても、官僚支配の構造が多重化される事になってしまい、抜本的な形で対応しなければ意味がないので、注意を要するとの見方。
街並みや効率化を重視する産業面の影響で、全国が均一化する事態を招いており、地方の事は地方で決める流れは必然であると。
外国ではフランスから四国のお遍路さんを体験する旅行者が大挙押し寄せているなど、日本独自の文化に対する評価が高いのに対して
日本人の方が敏感になれていない現状があるのではないかとの問題提起がありました。
ナマ空間だからこその学べる感じ
約1時間半の枠で、主に上記のテーマに即して対談が進められましたが、なかなか本で読もうにも頭に入りづらいところ
それぞれのお立場で専門性の高い(難し過ぎず)内容のやり取りを間近にする事が出来、
頭に入っていなかった点であったり、考えておくべき事が整理出来たという点など、こういった場に参加するメリットを実感出来ました。