千葉ロッテマリーンズ、(当時)横浜ベイスターズ(現、横浜DeNAベイスターズ)やMLBのNew York Mets:ニューヨーク・メッツなどで、頭脳派投手として活躍された小宮山悟さんのトーク&サイン会に参加。
この催しは、新刊『最強チームは掛け算でつくる』刊行記念として開催されたもの。
2016年、ペナントレース後半戦の見どころ
話題は、プロ野球の後半戦が始まったばかりの状況であることから、開幕前の順位予想と現状の比較から。
パシフィック・リーグは「福岡ソフトバンクホークスを外していた人はいないのでは?」という認識のもと、
北海道日本ハムファイターズが猛烈な追い上げを見せているものの、これから反動が来るであろうと
ピッチャーが2枚、内川聖一選手が戦線離脱でもしない限り(福岡ソフトバンクホークス)が、このまま行くであろうとの見通し。
球団本部長による「智弁学園より弱い」発言のあったオリックス・バファローズは、
チーム内の争いが始まってしまっている状況で、上がり目はないとのこと。
セントラル・リーグは、前田健太選手の移籍は痛手であったものの、エクトル・ルナ選手の獲得など昨季より打力向上を確信していたことから
広島東洋カープの優勝を予想しており、これほど他球団を引き離すとは思わなかったものの、当初の見立て通りの展開になっていると。
2位はキャンプ時の左腕などピッチングスタッフの充実ぶりから阪神タイガースを予想してしまったものの、もはや監督一人でどうこう出来る状況にはなく、これは予想通りとはならず。
最下位は東京ヤクルトスワローズと予測し、8回、9回を任されていたロマン、バーネット両投手の穴は埋まらないであろうという理由から。
予想は、まずピッチャーの頭数などから考えるそうで、小宮山悟さんの持論では、通常、先発投手が引き受ける1〜15個目(5イニングまで)のアウトと
リリーフが引き受けることになる16個目以降のアウトでは重みが全然異なってきて、特に8、9回のアウトは難度が格段に増すので、この点がポイントになるとのこと。
セントラル・リーグも、広島東洋カープがこのまま行くであろうが、優勝経験のない選手主体のチーム構成ゆえ、
何かあった時に、必要以上にバタバタしてしまうことが予測され、そうなった時が見どころ。
讀賣ジャイアンツはチームの宿命上、優勝を目指さざるを得ないが、後のチームは3位以内を見据えての戦いになると予測。
参加者との交流、質疑応答
ざっと40分程度、ペナントレースに関する話題から質疑応答へ。
挙手したところ(私が)いの一番で採用され、福岡ソフトバンクホークスでお披露目のない松坂大輔投手(の復活の有無)について質問させて頂いたところ・・
投げ方が、明らかに健康体じゃない人(の投げ方)になってしまっていると。手術したは良いが、戻すべき状態を投げ方がおかしくなってからの時にしてしまったため誤りがあった。
一から作り直すとすれば、年齢的にまだ間に合うが、それは全盛期の松坂大輔ではないと。
その他、(他の方から)ピッチャーの素養について問われ・・
一にも二にも研究熱心であること。そして気持ち。具体的には、「腕が折れてでも投げ抜く」といった強さで
テクニック的なことは後からでも身につくが、精神的なことは最初が肝心。
「若い時から無理を回避しているようでは、大事な試合を任せられるまでの投手には大成しない」というのが、小宮山悟さんの持論。
プロ入り志向との東京大学の宮台康平投手、2014年のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから指名された立田将太投手などは、この観点から注目しているとのこと。
実名を交え、ありのままに・・
といった内容が、トークショーでは実名を交え、隠し立てなくフルオープンな感じ語られましたが ^^
小宮山悟さんが確立されている確固たる野球論に、経験を交え、聞いている方としては
聞きたいことに、問われたことに対して、ありのままを回答してくれるといったスタイルで、その人柄に好感を持ちました。
トークのあとのサイン会では、質問その弐ということで、
(大)学生野球で、東京六大学野球が戦力的に最も充実していると云われていながら、他のリーグと学生王者を競う明治神宮野球大会などで勝てない理由を問うたところ・・
「戦力は充実しているのだけど、リーグ戦を勝つことでいっぱいになってしまっている。・・だけど、勝たなきゃダメだと。」
と、ご回答頂き、「なるほど原因は、そこかぁ」と。
ラッキーにも2回の質問機会に恵まれるなど、千葉ロッテ、横浜のファンではなかったものの
TV画面等を通じて馴染みのあった名を球界に残した選手との交流で、プロ野球ファンとしては一冊の本を通じての得難き約1時間でした〜