小売店で顕在化し始めた価格競争(値下げ)
” オーストラリアは小売店間の価格競争激化で値下げが常態化しており、デフレの影が忍び寄りつつある。
オーストラリアはまだ物価が全面的に下落する完全なデフレ状態には陥っていない。しかし各種データからは大方の見方よりもデフレの危険が迫っていることが読み取れる。
重要なのは値下げの拡散ぶり。価格低下は消費者にはありがたいことだが、買い控えが広がれば日本型のデフレに落ち込むとの懸念が一部で浮上している。
コモンウェルス銀行のチーフエコノミスト、マイケル・ブライズ氏は「まだデフレ状態ではないが、低インフレ状態があと数年間が続けば人々の物価見通しに反映され、デフレに陥る」と話す。
背景には外資系企業の市場参入による小売り大手間の価格競争激化がある。
複合企業ウェスファーマーズ<WES.AX>傘下のコールズや最大手ウールワース<WOW.AX>などのスーパーマーケットは値下げが当たり前になった。
コールズのマネジングディレクターのジョン・ダーカン氏は「今後5年間は値下げが続くだろう」と話す。
米インターネット小売り大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が来年、うわさ通りオーストラリアの食品サービス市場に参入すれば、値下げ競争は一段と激しさを増しそうだ。
オーストラリア経済は、表面的には問題はないようにみえる。今年3月までの1年間の国内総生産(GDP)は3.1%増と高い成長率を達成し、失業率は6%を割っている。”(出典:ロイター)
バーゲンが行われる時期は定着しているようですが、オーストラリアで買い物をしていると、殆ど値引き、お徳感をアピールする場面に遭遇した経験がなく、日本との対照的に感じた覚えがあります。
その点を在住者(経済に関する専門家)に問うたところ「小売業の競合環境が緩いので商品がそれなりであれば(多少値付けが甘くても)売れる」といった話しを聞かせてもらったことがあり、
そういった状況に変化の予兆が表れているかのニュースで、今後の動向に注視していきたいと思います。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
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