高城剛さんの『LIFE PACKING 2.1 未来を生きるためのモノと知恵』を読了.-
このところ高城剛さんの本は継続して読んでいる筈で「高城剛さんの新刊」と聞いて中味も気にせず、電子書籍をダウンロード。
本を開いてみて、高城剛さんが旅行に出る際に宿泊数に応じた携行品(計93アイテム)の紹介であると理解。
読書というよりカタログを眺める感覚で、旅に出た際の質を高めたいとの好奇心を刺激されながらページをめくっていきました。
情報化社会の利得を享受すべく
まず、本の出だし PROLOGUE で・・
” 世界最大の消費タウン「東京」をやめ、モノが溢れる生活を脱却してから、もうじき10年目を迎えようとしています。
3年半前に出版した「LIFE PACKING」リリース時から、さらにモノを削減し、持っていた不動産もすべて売却し、家に住むという当たり前のアイデアもやめた結果、移動距離が飛躍的に伸びることになりました。
・・中略・・
LCCの普及により、日本からタイまで1万円台でいくことが可能で、タイからドイツまで100ユーロ台で渡航できるようになりました。
いうまでもなく、こんな大移動が可能になった時代は、人類史上初なわけです。僕自身この半年だけを振り返っても、すでに30ヵ国以上訪れています。
一方、そんな時代に、どこにも動かずに、モノに囲まれた日々を選ぶことも可能です。
モノ、カネ、ヒトが移動するグローバル化と情報化社会は裏腹ですから、クリックひとつで世界中のモノが家までやってきます。
しかし、このような時代に最強だと僕が考えるのには、移動しながら情報化社会の利得を享受する日々を送ることです。
・・中略・・
情報端末同様に社会も変化し、それに合わせた旅行スタイルも「進化」する必要があるからです。
そして旅行スタイルの「進化」は、移動距離を飛躍的に延ばし、多くの経験と知見を得て、あらゆるリスクに立ち向かう知恵を与え、人生のバージョンアップにつながるのです。
本書では、ついに手ぶらで2泊3日の海外旅行をするための必需品を掲載するまでに至りました。
持ち物をさらに圧縮し、人生をさらに拡大中!”
ライフスタイル確立へのアイテム群
そんな本書で紹介されているアイテムは、
モビロンバンド
” 僕は「財布」というものを、生まれてからこのかた持っていた記憶がありません。
とにかく昔から現金をそのままポケットに突っ込んで、マネークリップといえば聞こえはいいのですが、最近はモビロンバンドでただ留めているだけです。
その上、毎日のように滞在する国が異なりますので、いつも数カ国のお札を同梱しています。
またクレジッドカードを1枚だけ別に持ち、もしもカード一式が入ったクリアカードケースを失くした際のバックアップにもしています(あるある!)”(16-17)
に、
瞑想セット
” もう7〜8年近く瞑想を続けていますが、最近はそれなりに上達したと自負しております。音楽も匂いも以前ほど必要ではなくなりました。
少し前までは、自分で録り溜めた川のせせらぎなどを瞑想専用のiPod Touch(Keynoteのリモート兼用)に入れ、切った綿棒を利用するアロマペンダントをつけながら、五感を別の感覚に導かないと深い瞑想状態に入れませんでした。
しかし修行!?の成果か、歳の功なのかわかりませんが、最近は何も聴かず、何も嗅がずに、短時間で深い瞑想状態に入ることができるようになりました。
深い瞑想に到達できるようになると、ビジョンを感じるようになりますので映画をまったく観なくなるほどです。そのうち音楽さえ聴くのをやめてしまうかもしれません。”(136-137)
であったり、
AIR JACKET
” 旅行用とうたったジャケットは数多くあり、どれもコンパクトに収納できたり、シワになりにくいなど、多くの機能を備えています。
そのほとんどの商品を実際に購入し、もしくは試着しましたが、これは良いという商品に出会ったことがありませんでした。
ところが nano・universeが出しているAIR JACKETは違いました。その名の通り、めちゃ軽くて薄いんです。もう、それだけがうれしい特長。
日常的にジャケットは必要ではありませんが、旅先で急遽偉い人に会わなくてはいけなかったり、ドレスコードがあるレストランに入る必要があったりするので、念のためにジャケットを1着ぐらい持っておくことが身だしなみ。
普段は圧縮袋に入れて小さくしておき、本当に必要になったらホテルにアイロンを借りるか、シワ伸ばしスプレーで解凍して使用します。
これぞまさにトラベルジャケット、デザイン性も高く、この薄さと軽さに敵うものは、いまのところ見当たりません。”(154-156)
のほか、
Bebop 2 + Legend 1 + Trek N300 Travel Router & Range Extender
” もはや僕はドローンを手放せない人間になってしまいました。よく見かけるスマホ中毒と一緒のドローン中毒中期I型です。
DJI PHANTOMシリーズは旅行の際に毎回持ち出すには大きいこともあって、高性能ながらコンパクトなParrotのBebop2を持ち歩くようになりました。
しかしカメラの性能がイマイチで、4Kは撮れないし、静止画も困るほど魚眼。そこで小型超軽量のアクションカムFOXEER Legend 1をテープで縛って飛ばしています。
こちらはSONYのセンサーを使っており、16メガピクセルの高画素で撮影可能。どうにか使える写真になりました。
さらに軽量化のため、iPad mini4をコントローラ代わりに使っていますが、その飛距離は300m程度。ここでwifiエクステンダーの登場です。
これを使えば飛距離が楽々1kmオーバー。安宿に泊まって、レセプションまで行かなければ電波が届かない時にも重宝しています。”(86-87)
など様々。
目指すライフスタイル実現への手引書
本書を通じて「また旅に出たい」との誘惑に存分に駆られたり ^~^「ドローンを操縦出来るようになりたいなぁ〜」など言葉からイメージが想起されるシーンがしばしばありました。
高城剛さんが、本書をシリーズで上梓されている背景には
“「アイデアは移動距離と比例する」というのは、僕の25年以上にわたる実感 “(EPILOGUE)
との人生観、前提をもとに
” 増大したアイデアをもとに仕事に私事に精を出せれば、人生を大いに豊かになれるものだと、これもまた実感しています。”(EPILOGUE)
ということがあり、移動(旅行)時の質及び快適性を高めるアシスタントが経験値をもとに厳選されているのが本書であると。
自分は価格の魅力もあり電子書籍版を購入しましたが、こちらだとレイアウトの都合上、アイテムの写真の次のページに文章(紹介)があり、おそらくこれが紙の本では見開きで写真+文章とくるであろうから
やや値段は高くなりますが、紙の方が一回の動作で得られる情報量(読みやすさ)は効果的であるかもしれません。
趣味、趣向によって読者が刺さるポイントは様々であると思いますが・・ 旅好きであったり、自分なりのライフスタイルを確立していきたい方には、刺激多い一冊であると思います。