実質国内総生産、民間消費は減速で公共投資頼み
” オーストラリア統計局が7日発表した4〜6月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)は前年同期比3.3%増え、4年ぶりの高い成長率となった。
ただ資源価格の下落や中国の景気減速のあおりを受け、公共投資など政府頼みで成長を支える様相を強めている。持続的な成長を今後も保つことができるかどうかには疑問符も付く。
豪州は1991年後半から2四半期連続でマイナス成長となる景気後退がなく、四半世紀にわたり経済成長が続く。
モリソン財務相は同日の記者会見で「我々の経済は先進7カ国(G7)よりも高成長だ」と語った。
ただ足元の成長の主役は民間というよりも政府へと移っている。政府消費支出は前期比1.9%増え、成長率を0.3%押し上げた。
一方、民間消費は同0.4%増と1~3月期の同0.8%増から減速し、3年ぶりの低い伸びとなった。
総固定資本形成は横ばいで推移するが、民間の減少分(前期比3.4%減)を交通やインフラなど公共投資(同15.5%増)で埋め合わせた。
住宅不足や低金利を背景に、住宅投資は前期比1.6%増と好調さを保つ。一方で、住宅以外の建設投資は同12.4%減と低迷。主要輸出品である鉱物や石油に関する探査は同15.1%減った。”(出典:日本経済新聞)
このところ、しばし経済関連の統計を取り上げていて「厳しい」というような認識でいたところ
” 4年ぶりの高い成長率 “
の表現にギャップを感じましたが、
実態は「政府」が牽引し、「民間」は低調であるとのことで、楽観出来ない状況。
全体を抑えて必要はありながら、バランスが取れている訳ではなく、内情を分解して捉えておく必要性があるようです。