萩耿介さんの小説『イモータル』を読了。
八重洲ブックセンターで時間潰しをしている際、
外務省のラスプーチンの呼称などでお馴染み作家の佐藤優さんの「とにかく面白い」
の紹介文に誘われ、購入。
一冊の書物『智慧の書』を巡り、時空を超え・・
結果的に、本で描かれている世界のバックボーンがないこともあり、文章を読み進めていくうち
描かれている世界を頭の中で映像化(イメージ)出来ず、難解に感じ、消化不良の感は否めず。
舞台は現代の日本、歴史上のインドなど、しばし交差する形で展開。上記のバックボーンとはイスラム世界に対する造詣があれば
また理解度も違ったと思いますが、本書のキーとなる『智慧の書』であったり、
” 本を読んだ。理解できるものもできないものも手当たり次第に読み散らした。残っているのはひとつの知恵だ。
聖なるものは俗なるものを超えなければならない。超えきれず、敗北しても執拗に挑み続けなければならない。
人は聖なるものに触れて初めて満たされるからだ。”(p331)
といった散見される哲学的な記述に、その世界観に興味誘われる自分も感じられたり、
時期を改めて読みたくなる一冊であるのかもしれません。
普段、文学は読まない立場を自認していますが、次(に読むの)も小説であったり、
とかく文学に誘われる二〇一六年の秋であります・・