東京で月に一度、開催されている東京大地塾に参加。
強い目的性は持っていないながらも、昨年11月以来続けて参加しているうち
期日が近づくと「また、今月も・・」といった心情に傾いている最中、
今月は、マレーシアで起きた金正男暗殺という世界を騒然とさせたトピックが俎上に上げられ、
佐藤優先生の見立てに俄然注目が集まりました。
満を持してといった感じでマイクを握られ、北朝鮮大使館の関与が取り沙汰された段階からフェーズが変わったというご認識に始まり、
先行して使った女性二人を含め、日本ではびこった振り込め詐欺の(受け子、出し子といった)構図が細部まで研究されているであろう点や
実行後、主犯格3人が1時間でマレーシアから北朝鮮へ向け出国している状況などから相当綿密な計画が練られているとして、
その背景にある思想を石川知裕元衆議院議員から北朝鮮土産で貰ったという一冊の書籍『最後の勝利を目指して』をもとに
読み解いていく(金一族の血のつながりはあるものの思想は伝承していない見立て)など、佐藤優先生だからこその独自で専門的な論が展開されていました。
好奇心と専門性が交差する勉強会
つづいて参加者たちからの質疑応答では、また世界のどこかで今回に類似した暗殺事件が起こる懸念に対する見方に、
一つの中国を巡る米中関係の行方に、北方領土問題の進展+根室の活性化策に関する問いなど、
質問が終われば、すぐさま挙手があるといった感じで、固くなりがちな話題もユーモアを交え、計100分に及んだ勉強会がテンポ良く進んでいきました。
印象に残ったところでは、先月に続いてドナルド・トランプ(Donald J. Trump)大統領が目指す、
クリスチャン・シオニズムについての言及があり、小泉純一郎元首相の姿勢がアメリカ一本であったが如く、
トランプ大統領も愛娘のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)がユダヤ教に改宗し、
(父、トランプ大統領が)それを認めた経緯からイスラエル一本で行くであろうことは自明の理であろうと。
いつもながらにまことしやかに報道される見立てと、専門筋の見解とのギャップ、その面白さに知的好奇心を大いに刺激される場となっています。