独立系がしのぎを削るカフェ市場
” オーストラリアは独立カフェがしのぎを削っており、調査会社のIBISワールドによると、市場シェアの94.9%を小規模店舗が占める。
コーヒーの味や泡加減、「バリスタ」との何気ないやりとり、店内の雰囲気・・・。
カフェ好きの国民性が壁となり、米コーヒーチェーン大手スターバックスは2014年に直営事業を地元企業に売却し、事実上の撤退に追い込まれた。
IBISワールドによると、カフェ産業は過去5年間に年率7%の成長を遂げた。ただ、店舗数も5年前に比べ26%増えており競争は厳しい。
店側は新しいサービスや独自の価値を提供する必要に迫られている。
02年にコーヒーチェーン「カンポス」を創業したウィル・ヤングさんは、インドネシアやコロンビアなど世界各国の生産地で「値引きせず、高い値段で買う」ことをモットーにしている。
最高品質の豆を仕入れる目的もあるが、「生産者に公正に支払うことが大切」との考えからだ。
「利益は血液のようなもので、生きるには必要だが生きる目的ではない」とヤングさん。
こうした考えに共感する観客が雨の日でも店の外まで長蛇の列を作る。国内直営店7店舗に加え、昨年12月には米国に進出。
カンポス・ブランドの豆を卸すカフェは国内650店舗と、コーヒー最大手の一角に成長した。
1杯3.5豪㌦(約310円)前後のコーヒーは、豪州の暮らしに手の届くぜいたく品として定着している。
フェアトレードや有機栽培の豆など、消費者の嗜好に合わせた細分化がさらに進みそうだ。”(出典:日経MJ 2017.3.20)
今回の引用は前々回、前回と連続した日経MJのオーストラリアにおけるコーヒー/カフェ事情について取り上げた記事の中で
囲みで紹介されている一文ですが、
過去5年間の市場成長率が7%であることに対して、その間、日本で大人気のSTARBUCKS COFFEEが事実上の撤退に追い込まれるなど、
オーストラリアにおけるカフェの奥深さを読み取れる記事であったように思います。