青山繁晴(参議院)議員の『危機にこそぼくらは甦る』を読了.-
既刊の『ぼくらの真実』の新書版で
次の扉を開こう
一の扉 独立
二の扉 正憲法
三の扉 ジパング・デモクラシー/日本型民主主義
四の扉 光の道
五の扉 あとがきに代えて
〔その後のぼくら〕ー 新書としての再生に寄せて
六の扉 危機を生きる
七の扉 危機を笑う
という章立て。
” 新書にするにあたって。編集者の田中享さんに言われたのは「ちょっと数枚、新しいあと書きを書いて下さい」・・・でした。
それが、ほとんど一冊の新書に当たる分量を、ウルトラ過密日程に苦しみ抜きながら、よたよた歩きで書きあげてしまいました。”(p398)
というのが、「六の扉」と「七の扉」で、そこには・・
北朝鮮の核開発の問題であったり、
” 天皇陛下のご譲位をめぐる特例法案の附帯決議に「女性宮家の創設」を検討するという言葉が盛り込まれました。”(p250)
という事態に青山繁晴議員が危機感を覚え、在るべき状況を取り戻すべく国会内での暗闘であったり、
政局と化している加計問題の実態の暴露であったり・・
様々、今、我々(日本が)直面している危機に、青山繁晴議員の国会での活動報告が綴られており、
本の最後は、
” 伊舎堂さん(註:陸軍大尉)とその戦士たちよ、硫黄島の英霊の方々、白梅の少女たちと一緒に、今とこれからのわたしたちに、ほんらいの日本国民の生き方を教えてくださいませんか。”(p399)
と、読者、日本国民へ生きざまを問うメッセージで締め括られています。
知っておくべき、知られざる現実
その中で本書の読後、脳裏に強く刻まれたのは、
” 真珠湾の展示にしても、ここテキサス(註:太平洋戦争記念館)の展示にしても、中国共産党が徹底的な工作を遂行していて、展示を一変させる「努力」をずっと続けているのです。
知らないのは当事者の一角のはずの日本国政府です。
ぼくは真珠湾でも、たとえば「太平洋航空博物館」の巨大なハンガー、すなわち爆撃機や戦闘機の格納庫を利用した展示館で、
中国が「第二次世界大戦中に中国共産党の八路軍(人民開放軍)はアメリカ軍と協力して日本帝国主義の軍隊を打ちのめした」という真っ赤な嘘、出鱈目し放題の大展示会にも遭遇しました。
毛沢東の共産党ではなく蒋介石の国民党の軍が一部、アメリカ軍と協力したことを平然と、そして全面的、徹底的にすり替えているのです。
すぐさま博物館の首脳・幹部陣にその場で申し入れをして、いちばん酷い嘘の大きな写真パネル、虚偽説明を撤去してもらいました。
背景にあるのは、もちろん巨額のチャイナマネーです。アメリカは国営、公営の施設であっても必ず寄附や民間資金がないと経営が行き詰まる仕組みの社会です。
展示内容を中国の主張寄りにすれば、維持が突如、ぐんと楽になるという甘い誘いには、抗いがたいものがあると考えねばなりません。
誰かを悪者にするのではなく、日本がやるべきことをやると決意し、実行すべき秋(とき)が来ています。”(p247-249)
の指摘。
歴史問題に関しては近隣諸国と由々しい事態に直面していますが、
水面下で進行にしている現実も、また本書を読んで自分自身が抱いた大いなる危機でした。