バイロンベイの農場レストラン「The Farm」が提案する、これからの体験型コンテンツ ①
” オーストラリア最東端の街、バイロンベイ。もともとヒッピーの街として栄えていたこの地は、大手のファストフード店が進出していない、オーガニックタウンとして知られています。
実際、健康や環境問題に関心の高い住民やビジターが多く、街のオーガニックレストランやフレッシュジュース店は大にぎわい。
朝のビーチでも20人ほどが集まってヨガをしていたり、スローライフを地でいく街であることがうかがえます。
そんな意識高めな街、バイロンベイの郊外にあるのが農場レストラン「The Farm」。
ここでは、「GROW」「FEED」「EDUCATE」をフィロソフィーに掲げ、野菜や動物、コミュニティを育て、レストランやストアでそれをシェアし、ゲストや子供たちに”学び”までを提供しています。
日本でも農園や牧場にレストランが併設された施設は増えてきましたが、ここまでクリエイティビティに溢れ、網羅的に体験型コンテンツを提供しているところはまだ見かけません。
今回はこのThe Farmの展開を通して、これからの体験型コンテンツに不可欠な要素とはなにか? について考察します。
1日中楽しめるエンターテインメント施設
The Farmは広大な敷地に農場やレストラン、コーヒースタンド、バー、ベーカリー、ショッピングストア、子供たちの遊び場……あらゆるものが揃っていて、週末に家族で1日中楽しめる”体験型エンターテインメント施設”といっても過言ではありません。
場内の施設や製品には理念や想いがきちんと反映されており、どれもクオリティが高いことに驚かされます。
例えば、鶏・豚・牛などの飼育環境は、畜舎に押し込めるのではなく、自由に動き回れてストレスフリー。
餌も、鶏や豚には自然由来のもの、牛は100%牧草を与え、きわめて健康的に育てられています。
野菜はなるべく自然に近い形で育てる”バイオダイナミックス農法”を用います。
「The Bread Social」と名付けられたベーカリーは、地元のパン職人とのコラボ運営。ここに、地域社会との関わりを大事にしていることもうかがえます。
ショッピングコーナーでは、農場で採れた新鮮な野菜はもちろん、オリジナルの加工品、雑貨、レシピ本まで、驚くほどお洒落でクリエイティビティ溢れるものが展開されています。
ゲストはレストランでゆっくりとすごしたり、カフェでパンとコーヒーを片手におしゃべりしたり、農場を散歩したり。
子供たち専用の広い遊び場も用意されており、多種多様な人たちが満足できる環境作りが徹底されているのを感じます。(出典:Forbes JAPAN via liivedoor NEWS)
日本でも物販から(体験型をはじめとする)サービスの潮流が鮮明になって久しいですが、引用記事では支持の背景が噛み砕いて説明されており分かり良いと思います。次回も続けます。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2018年7月22日分の掲載記事です。
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