失業率 − 2018年9月
” オーストラリア連邦統計局が18日発表した9月の雇用統計では、失業率が5.0%と、2012年4月以来6年半ぶりの水準に低下した。
ただ、求職者の減少をはじめとする統計のゆがみによるところが大きいため、賃金の伸び加速にはつながらないとみられる。アナリスト予想は5.3%だった。
失業率は理論的には、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が賃金と物価の伸び加速の前兆とみなす水準まで低下している。
ただ、統計全体としてはそれほど強い内容ではなく、就業者数は5,600人の増加と、予想の1万5,000人を大きく下回った。8月は4万4,600人の増加だった。
積極的に活動する求職者数が急減し、失業率を押し下げた。
勤務時間の延長を求めている人を含む不完全雇用率は8.3%で前月と変わらなかった。
キャピタル・エコノミクスのポール・デールズ氏は「賃金の伸び加速につながることを期待できるかどうかと言えば、すぐにそうなると期待しないほうがいい」と指摘。
主要経済国全てで賃金の伸びを抑えてきた構造的要因がなくなることはないとした。
雇用統計を受けて豪ドルは20ポイント高の0.7121米ドルと小動きとなっており、金利先物は当面利上げはないとの見方を織り込む水準。
中銀は2016年半ば以降、政策金利を1.5%に据え置いている。
9月の求人件数は23万8,200件と過去最高となったが、失業者数の66万5,800人を大幅に下回っている。豪政策当局者は求人率が過去最高水準にあることを強調してきた。
9月の米雇用統計でも求人件数は過去最高の710万件となったが、失業者数の600万人を上回っており、豪労働市場は後れを取っている。
また、給与の改善を希望して仕事を辞めた人の数でも豪州は米国を下回っており、賃金が伸び悩んでいる一因となっている。(出典:REUTERS)
政治のゴタゴタとは対照的にも感じられる推移で、数字の読み解きは、「見かけほど良くないよ」といったことが説明されていますが、
(良い方向に数値が)下がっていく中で課題が取り除かれていけば理想的であろうと。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2018年10月19日分の掲載記事です。
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