西野亮廣さんの『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』を読了。
“『魔法のコンパス』には、今の時代の、企画の作り方や、人の巻き込み方や、バズらせ方や、作品の届け方などを書いた。”(p127『革命のファンファーレ』)
の一文に興味を持ち、
先週末、改めてサイン本がストックされていた大盛堂書店に買い求めにいったもの。
もっとも、
“「企画の作り方や、人の巻き込み方や、バズらせ方や、作品の届け方? おいおい西野、この本(『革命のファンファーレ』に書いてることと同じじゃねーのかよ!)」という声が聞こえてきそうだが、
時代は僕が予想していたよりも速いスピードで変化しており、去年の常識が、今年の常識ではないケースが増えてきたので、
慌てて『革命のファンファーレ』を書き、それらをアップデートした次第だ。”(p127-128『革命のファンファーレ』)
とあり、本書(『魔法のコンパス』)との重複(記述)も散見されますが、
締め(本、最後半)の
” 「好きなことで食っていけるほど人生は甘くない!」という時代から、「好きなことで生きていく」を追い求める時代になり、
これからは、「好きなことでしか生きていけない」という時代が間違いなくやってくる。
なもんで、土日の休日に好きなことをするために、月〜金は会社で苦行に耐えるみたいな生き方をしている人は、ちょっとヤバイんじゃないかな?
年がら年中趣味に時間を費やして、その趣味をマネタイズできる仕組みを発明しないことには、どうにもこうにも。”(p327-328)
が、何より強烈にメッセージとして読後感を支配し、その前段(=道なき道の歩き方)について語られているのが、メインパートです。
「今(の時代)」を捉える眼力
印象に残った一部を抜粋すると、
“学校と違って、競争社会で引き抜かれるのは「5」のみであり、「1〜4」まではゼロだ。
欲を言えば、「5」が2〜3個あると、「グラフィックデザインと経理ができますよ」といった感じで、自分にしかできない仕事を提示できるから良い。”(p102)
或いは、
” お金を払うことのメリットは、「失敗の買い物をしたくないから、料金を払って買ったモノの良い部分を、必死に探そうとする」ということだと思う。
本にしてもそう、会食にしてもそう。会食なんて相手あってのもので、相手の良い部分を必死で探しながら喋れば、そりゃ有意義な時間になるし、ポジティブな関係になる。”(p121)
といった具合、
ことの本質を突く鋭い分析に、(本書を)通して読むも良し、目次で気になった項目をつまみ食いするも良し、
時代を風を捉えている西野亮廣さんの頭の中をシャープに読み取れる一冊です。