年末から断続的に読み進めている、ちきりんさんの『ゆるく考えよう』が4割程度のところまで来たので、前半のまとめ。
因みに、著者のちきりん(ペンネーム)さんとは・・
” バブル最盛期に証券会社で働く。その後、米国の大学院留学を経て外資系企業に勤務。現在は、執筆や対談などを中心に「楽しいことだけして暮らす」を実践中。
2005年春に社会派ブログ「Chikirinの日記」を開設し、今は月間150万以上のページビュー、日に2万以上のユニークユーザーを持つ。” (99% – 百分率は紙の本でいうところのページ数に相当/以下同様)
「人生を100倍ラクにする思考法」とのサブタイトルが掲げられ、以前、読んだちきりんさんの本が面白く
しかもkindle版が300円と手頃な価格であったため、入手した次第ですが、示唆に富んだ内容が散見されます。
例えば・・
タイトルに込められた意味。
” 毎日を気分よく楽しく過ごし、おいしいものを食べて、できる限り長い時間を自分の好きなことに使って過ごしたい。
それを実現するためには、世間で言われる「あるべき論」も、ちょっとだけゆるく解釈すればいいじゃないか。
これが私(ちきりん)の基本的な考え方です。” (1%)
” 日本には「良薬口に苦し」ということわざがあり、まるで「つらいこと=価値があること」のようにいいたがる人がいます。
けれど、論理的に考えれば一番いいのは「楽しくて、ラクで、価値があること」であり、
まずはそれを目指すべきではないでしょうか。” (3%)
人生論。
” 生きるということは、観客席から立ち上がり、舞台に立ち、自分で自分の人生のストーリーを決め、
そのためにどう振る舞うか、自ら決めることなのです。 ・・中略・・
将来のために我慢して、準備して、危ない橋を避け、安全だとわかる道だけを選んでいたら、
きっと「大失敗もないけど、飛び上がるほど嬉しいこともなかった」人生になってしまいます。
人生はいつ終わるかわかりません。それは明日かもしれない。だから今まさに、この時点から、自分の人生を主役として演じるべきなのです。” (15%)
” できれば若い頃から、そしてできるだけ長く「やりたいこと」中心の生活を送りたいものですね。” (26%)
リーダー論。
” 何かを変えるにはエネルギーが必要で、誰かが泥をかぶらないと大きな変化は起こせません。
本来は、この「泥をかぶってでも、変化を起こす人」がリーダーであり経営者です。 ・・中略・・
欧米ではそういう大変な仕事への対価として高額な経営者報酬が払われており、
株主も「変化は嫌い、大きなことはやりたくない」などという経営者を認めません。 ・・中略・・
欧米では「変化させる人」こそリーダーですが、日本では「できるだけ混乱を起こさないことがトップの務め」です。
こうして日本は「誰も終わりを決められない国」になってしまっています。
個人に関していえば、「やめることを問題視する道徳観」の影響が大きいです。 ・・中略・・
日本には「たとえ適当にはじめたことでも、簡単にやめてはいけない」という道徳観があります。
周囲もやたらと「即断すべきではない」というプレッシャーをかけます。
やめることは「逃げ」とか「根性がない」といわれ、とてもくだらないことでも、
続けることに、やめることより高い道徳的価値がおかれます。
そのうえ「有終の美」「散り際の美学」という言葉が象徴しているように、日本には「終わりに美しさを求める」傾向があります。
「Exit戦略」という言葉があるように、欧米の企業にとって終わり方は「戦略」です。
「ここぞ」というタイミングで「これしかない」という終わり方を、積極的かつ主体的に選ぶ。
そのため彼らははじめたときからずっと「どう終わるべきか」を考えています。 ・・中略・・
どんなに事前に計画しても結果はやってみないとわかりません。これはビジネスも人生も同じです。
「違っていた」とわかったら速やかにやめることです。人生の時間を無駄にする必要はありません。 ・・中略・・
やめる勇気を持ちましょう。そして、どんどん新しいことを試してみるのです!” (31-32%)
散り際の美学?、サンクコスト?
といったところ。特にリーダーシップに関して、やめる事に、日本人の美意識と西洋の考え方の
コントラストさせた部分は、自分自身の盲点的な指摘で興味深かったです。
「違った」と感じても、様子見であったり、先延ばしであったり、なかなか出来ない軌道修正、引き返せない決断、誰しも実感出来る事ですよね・・。