伊藤政則さんの現場目撃談をもとに紐解かれるヘヴィ・メタル/ハードロック史:『目撃証言 2 ヘヴィ・メタル:魂の旅路』中間記

先日、読み終えていた⬇︎音楽評論家 伊藤政則さんの『目撃証言  ヘヴィ・メタルの肖像』

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の続編『目撃証言 2  ヘヴィ・メタル:魂の旅路』の全12エピソードあるうちのエピソード8まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

インタヴューからうかがえる奥深き世界

これまでに括りで登場したアーティストは、

SKiD ROW:スキッド・ロウ、EUROPE:ヨーロッパ、Gary Moore:ゲイリー・ムーア、DEF LEPPARD:デフ・レパード、RIOT:ライオット、ACCEPT:アクセプト、RUSH:ラッシュ、VANDENBERG:ヴァンデンバーグという顔ぶれ。

この中で印象に残ったのは「エピソード 7  ラッシュ」。

ロック好きとしては当然聴き込む過程で直面するアーティストで、レコードにCDレンタルが盛んであった頃、何作かレンタルしていましたが、

VocalのGeddy Leeの声質が、今ひとつ自分の心地良いゾーンにフィットしてこない感覚を否めず、距離を置いていましたが、

本書に掲載されているNeil Peart(Ds)のインタヴューで

“「視覚面も含めて前回のステージから、すべてが穏やかに進化している。そもそも、現状に満足するような集団ではない。”(p117)

代表作『2112』にリリースにあたって

“「当時は、まだ商業的な成功を収めておらず、バンドにはプレッシャーがかかっていた。

レコード会社もマネージャーも、すべての人が圧力をかけてくる。それらに対抗する反抗心や、自分達の音楽に対する信念の再認識をする時期だった。

本当に体制に逆らっていいのか。それとも、どうするか。そういった自問自答の末、我々は『2112』という答えを出した」”(p119)

或いは伊藤政則さんの

” 彼の最大の魅力の一つは、今も昔も、その知性の密度の濃さにある。文学者のように言葉を選び、哲学者のように深い意味を添加させ、

そして、聴き手の解釈を試そうとするかの如く、その歌詞世界は躍動する。”(p118)

というRUSH評など、表面しかかじってこなかったこれまでの自分の履歴から、また一度、RUSHに正対してみようかな・・

などと思わされる(あまり他のアーティストでは感じることの出来ない次元の)言葉の重みを感じました。

伊藤政則さん、音楽評論家への道

また、本書にはアーティスト括りとは別途、プロローグの「新宿 from 1972」と題された項目では

” 「DJ?足りてるなあ」と、中村氏はつれない。粘り続けると「そんなに言うなら、じゃあ喋ってみな。」と言う。

そこでDJブースに入り、フリーとディープ・パープルをかけて精一杯喋ってみた・・・が、なんと肝心の中村氏は店を出ていってしまったのである。”(p20)

と伊藤政則さんが実家の岩手から両親を説得(騙して?)して音楽評論家になるパーソナルヒストリー的内容も収録されていて、

文面から充満してくる「好きが止まらない状態」の方にも読み応えを感じました ^^

後半は、JUDAS PRIEST、IRON MAIDENなど『目撃証言  ヘヴィ・メタルの肖像』と被ってくるアーティスト主体である模様。読了時に改めて振り返りたく思います ^^


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