都市と地方の経済格差、世界で4位
” オーストラリアは、国内の豊かな地域と貧しい地域の富の格差が世界で4番目に大きい――。
国際通貨基金(IMF)がこのほど発表した報告書により明らかになった。
貧しい地域は気候変動の影響を受けやすく、政府の支援が必須だという。シドニー・モーニング・ヘラルドが伝えた。
IMFは、先進国上位22カ国を対象に、国内の最も豊かな地域10%と最も貧しい地域10%の実質国内総生産(GDP)を比較。
オーストラリアは両者の格差が世界で4番目に大きかった。1位はスロバキアで、チェコ、カナダと続く。
地域格差の少ない日本やフランスでは、豊かな地域の実質GDPが貧しい地域を35%上回った。
一方で格差の大きい国々では両者には2倍以上の開きがあり、
オーストラリアではシドニーやメルボルンの一部地域が、クイーンズランド州や西オーストラリア州、北部準州の遠隔地に比べ倍以上に豊かだという。
貧しい地域では豊かな地域に比べ乳児死亡率が高く、平均寿命が短いほか、大学教育を受けた人口が少なく、失業率も高い傾向にある。
また、豊かな地域ではサービス業に従事する者が多い一方で、貧しい地域では農業や製造業が主産業となっている。
気候変動による気温上昇は農業従事者などの生産性を損ないかねず、格差はさらに広がる可能性があるとIMFは警鐘を鳴らす。
モリソン政権は地方部の経済基盤を強化するため、移民の地方への定住を促している。
IMFは、格差是正のためには政府が労働者の配置転換を手助けするような財政支援を行うほか、教育や職業訓練を行うべきだとしている。”(出典:NNA ASIA)
観光など外側からでもうかがえることと、(さまざまな)実態とは常に二面あるものだと承知していますが、その乖離が世界の中でも大きい現実は本記事で知ったことでした。