先週濃密な3日間を過ごした日本発新資本主義経営の受講者および受講予定者の集い「十方よし」経営サミットに参加。
先週の模様 ① >> 鳥内浩一さんPRESENTS「日本発新資本主義経営 リーダーシッププログラム」その壱 <<
先週の模様 ② >> 鳥内浩一さんPRESENTS「日本発新資本主義経営 リーダーシッププログラム」その弐 <<
先週の模様 ③ >> 鳥内浩一さんPRESENTS「日本発新資本主義経営 リーダーシッププログラム」その参 <<
「感動の涙」を実現する念い
前半は「吉田松陰の言葉に学ぶ 本気の生きざま」を上梓されている都田建設 蓬台社長の「すべては念い(おもい)から」と題された基調講演。
蓬台社長曰く浜松市(北区都田町)の利便性が良いとは言えない場所で、年間新築注文住宅(DLoFre’s)を100件超。紹介は年間230件(程度)に及ぶそうな。
そこには社内の評価が売上、利益の他に、お客さまからの感動の涙、なる項目が存在。
都田建設では、まず自社を建設業ではなく、ホスピタリティ業として
売上は、会社が社会から必要とされる数
利益は、会社の未来を社会が許してくれる数
と定義。
お客さまからの感動の涙は、都田建設の商品は「人生観」であるとして、それを伝える手段として家なり、庭なり、雑貨なりと、住宅に付随するものがある。
「感動の涙」を生み出す仕組みは、上棟式に迎えるに当たって、奥さまからご主人に感謝の手紙を書いてもらう事に大きな力が働いているようで
最初から奥さまから応諾を頂けるのは「何を今さら」という思いが一般的で稀なようで、そこからが社員の方々の腕の見せ所であるようです。
また、夢のマイホームと形容される念願の我が家も、一旦、完成すると段ボールの山との格闘であったり、子育てに追われる生活など、一気に現実に引き戻されてしまい
そこにも、竣工後しばらくして同社の社員が御宅を訪問して、夢のマイホームが完成に至るまでのストーリーを動画(3,000枚程度に及ぶ写真、当事者に取材したストーリーを元に構成)にしたサプライズを用意したり。
また、旧宅解体の際に依頼主から扱いが乱暴だとクレームが蓄積された際は、協力業者を一同に集め、それまで単に解体作業に意味を見出されていなかった人たちに
蓬台社長が「解体とは(当初、家族の未来のために建てられ、そこから思い出のたくさん詰まった場所を)思い出を永遠にする仕事だ」と明確に意義付けして説明にあたるなど
とことんお客さまの心の動きに触れる事に意識が傾けられおり、創業以来の右肩上がり、高い紹介率も頷ける異次元のこだわりが貫かれていました。
念いを実現に導く細部に宿るこだわり
こだわりの裏側には、お客さまにとっての価値、社会的意味など、すべての事に対して意味づけを行う事を徹底し
それらが共有された上で都田建設の場合、家づくりに携わる人たち(1件当たり約25団体)に動いてもらえるようになるプロセスに比重が置かれている。
「すべてが愛でつながる」として、組織の在り方でも、念いを下記の通り定義し、形作ってきた。
一人一人の自分:使命に気づき、天才を生かす
お客さま:満ち足りた幸せの完成として「感動の涙」
仲間、パートナー会社:一人一人の人の魅力の掛け算
会社:利益を出し続ける
地域:人が集まりライフスタイルを発見し、豊かさを実感する場所
人類:利益の一部を寄付と共にカンボジアの学校建設へ
地球:CO2排出量完全ゼロの事業化、実践済み
講演の最後、ピーター・ドラッガーの言葉の引用(解釈)があり、
” 21世紀は・・・
・人(心)が中心の時代である(「愛」のある経済)
・マネジメント(組織のあり方、運営)こそが文明となる “
事業を通じて、ドラッガーが描いた21世紀を蓬台社長が実現されようと邁進されている様子が、よく伝わってくる講演でした。
都田建設で築かれた理念、ビジョンがお題目に止まることがなきよう、実現に至るべく
世界観の組み立てから、細部に渡ってこだわりが浸透する仕組みのリアルさが印象的でした。
己が実現すべく世界の中へ
後半は、鳥内さんから会内部でのコラボレーションを促進すべくコラボ事業の成否を分けるポイント(1.誰と組むか、2.どう組むか)であったり、
成功に至るステップ( 1.まず、第一に市場/お客さまのニーズを満たす、2.次に相手のニーズを満たす、 3.最後に自分のニーズを満たす)であったり、
「コラボ」成功のツボと題されたミニ講演に、受講生からの実践報告会など。
その後の懇親会を含め、まだ事業を牽引する立場ではない身分につき半歩下がった感じで恐縮しながらも、学び多き半日を過ごす事が出来ました。