JobKeeper制度 見積りと運用で誤算
” コロナウイルス蔓延予防のロックダウンで営業を停止した事業所の雇用を確保するため、
募集に応えて応募した事業所には被雇用者1人あたり$1,500を支払い、事業所は仕事がなくても被雇用者に賃金を払うことを義務づける制度、
「JobKeeper」で、大きな手違いがあり、応募事業所数で現実の2倍以上、予算も2倍近い数字を予想していたことが明らかにされた。
ジョッシュ・フライデンバーグ財相は、「このプログラムが予想ほど財政の負担にならなかったことは喜ばしいことだ」と語っている。ABC放送(電子版)が伝えた。
財務省では当初650万人の労働者が対象になると予想していたが、国税庁(ATO)は、「約1,000か所の事業所が申請用紙の文言を誤解し、間違った数字を記入したために計算違いが生じた」と語っている。
また、数字が大幅に下方修正されたため、必要な予算も1,300億ドルではなく、約700億ドルでおさまることが明らかになっている。
財務省とATOの共同声明の中で、その1,000か所ほどの事業所が、補助を必要とする労働者数を記入すべきところを金額を記入したため、総計で大幅に数字が違ってしまったと説明している。
ATOでは今週初めに間違いに気づいたが、財務省には5月21日に知らせが届いている。
ATOでは、「後から考えれば文面をもっとわかりやすくすべきだった。質問そのものは明瞭だったが、1,000人ほどの雇用者が文章を誤解していた」としている。
また、フライデンバーグ財相は、「修正計算で浮いた予算は他の用途にまわすことはしない。もともとこれは将来の世代から借りている金だから、借金が減っただけのことだ」と語った。
しかし、中小企業協議会などのグループは、「今回の間違いで浮いた資金で中小企業支援の制度を拡大すべきだ」などとしている。”(出典:NICHIGO PRESS)
逆(過小見積り)であったのなら深刻ですが、当初の想定内で生じた差異である限り、柔軟に方策を講じていくことでより良い着地点が見出されることになればと。
とかく役所作成の書面が容易でないのも、共通した事象であるようにも・・。