イベント検索時、「これ無料なのかぁ」と興味を持った
小説家 真山仁さんと、週刊文春編集局長 新谷学さん登壇の
「なぜ今ロッキード事件をノンフィクション で描いたのか」
『ロッキード』刊行記念トークライブをオンラインで視聴。
対象書籍『ロッキード』は、
書店で存在感を放っていて、サイン本入手機会もあったものの
今、このタイミングでのロッキードに、それが592ページに及ぶ厚みであることから及び腰となってしまい購入を見送っていた経緯。
但し、内容に漠然とした興味を持っており、流れ良き巡り合わせ。
膨大なる資料 x 当事者たちの証言 x 真山仁さんの見立て
真山仁さんの著書はいまだ拝読したことがないながら、ノンフィクションに取り組まれたのは本作が初めてだそうで、
10畳の部屋の天井まで埋め尽くすほどの資料をスタッフや法学の門を叩いた人たちの助けを得て深入りしていき、
取材で当事者たちに接触を図っていく過程では、門前払いとされてしまうことあれば、「真山さんが来たのなら本当のことを話すしかない」と、これまでの著作を読まれた方からの信頼感を前提に得られた協力など、
本が書き上げられていったプロセスについて約80分お話しがあり、休憩を挟んだ後の30分で参加者からの質疑応答で計2時間。
今だからこそ光を当てられたロッキードの闇
真山仁さん、新谷学さんともポイントして言及されていたのが、序章でフィーチャーされた最高裁判事 園部逸夫さんから得られた証言で、
新谷学さん曰く「書店で序章を立ち読みすると、そのまま本をレジに持っていくようになる」のだと ^^
また、関係者の中には「この機会だからと」、長年内に秘めたことを話すことも今後あるか分からないから証言に至った経緯もあるようです。
読みどころは、果たして田中角栄元首相に職務権限があったのかということと、5億円の授受が可能であったかという点。
後者に関しては文藝春秋の方々を交え、実証実験も行われたそうで、本書を目にした際のインパクト=592ページは
真山仁さんの解釈を含めながら、あっという間まで読了に至ってしまう代物であると。
(2021年)1月の発売で、早々に四刷、30,000部に達しているとのこと。真山仁さんのところに寄せられたコメントも全日空の関係者をはじめ肯定的なものばかりだそうで、少なからず本書への興味を掻き立てられたトークイベントでありました。