小説家 真山仁さんが手がけた初のノンフィクション作品『ロッキード』を読み始めて
第一章〜終章(=第十五章)と構成されるうちの第八章(/第二部)まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
先月(2021年2月) ⬇︎
オンライン視聴したトークライブで、それまで漠然と有していた興味をより強く刺激され、
サイン本を探し出し、購入していた経緯。
購入後、5cmに迫る厚みに軽くプレッシャーを感じていましたが・・
一旦読み始めると、事件に対する予備知識がなくとも読みやすく書かれた文章に、
細かい項目立てなど構成の巧みさも手伝い、
トークライブで言及のあった通り、程なく「次(の展開)が読みたい」状態に突入し、2日で全567ページ中327ページまで到達。
強く滲まされる無念さ
これまでのところは
” 角栄が罪を問われた丸紅ルートについて、『全日空には、ロッキード社のトライスターを買わせる』という閣議決定は、存在しない。
だから職務権限なんてないだろうという議論が起きるのは、当然の流れでしょう」”(p179)
に、
” 角栄無罪論を主張する一人、産経新聞の宮本雅史は、「ロッキード事件は、吉永祐介が恣意的に自白調書を書かせた可能性が高い」とまで非難するが、それが「根も葉もない言いがかり!」と反論できない部分があるのは、自白を裏付ける物証が乏しく、また被告らはことごとく自白を翻してしまったからだ。”(p268)
或いは
” 全日空のトライスターの選定時期が、七二年一〇月までずれ込んだ背景には、運輸省や全日空の事情があった。
しかも、その事情の大半は、角栄の総理就任前に起因するものだった。”(p319)
と、本書に記載されている通り、田中角栄元首相の無念さが強く伝わる内容で、
中、後半、その思いがより深まるのか、或いは新たな感情を引っ張り出されるのか・・ これからの展開が楽しみです ^^