オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:失業率 − 2021年4月

失業率 − 2021年4月

” 豪政府統計局(ABS)が20日に発表した、4月の失業率(季節調整値)は5.5%と、上方修正され5.7%となった前月から0.2ポイント改善した。

改善は6カ月連続で、若年層の失業率が世界金融危機以来で最低となった。

ただ、昨年の新型コロナウイルス流行初期の水準を0.2ポイント上回っている。

ABSは、連邦政府の給与補助制度「ジョブキーパー」の3月末の終了による影響はほぼ見られないとしている。

失業者数は前月比4.3%(3万3,600人)減の75万6,200人となった。

失業者のうち、フルタイム求職者は2万6,000人減の52万7,100人、パートタイム求職者数は7,500人減の22万9,200人だった。

男女別の失業率は、男性は前月から0.2ポイント改善の5.8%、女性も0.2ポイント改善の5.2%となった。

州別の失業率では、悪化したのはクイーンズランド州、タスマニア州のみだった。

■就業者は女性の減少響き0.2%減

就業者数は前月比0.2%(3万600人)減の1,304万400人。フルタイム就業者が3万3,800人増の888万9,500人となった一方、パートタイム就業者は6万4,400人減の415万900人だった。女性の就業者数減少が響いた。

労働参加率は、0.3ポイント低下の66%。1カ月当たりの総労働時間は0.7%減の17億9,300万時間だった。

希望する就労時間が得られない不完全就業者の比率は、0.2ポイント低下の7.8%となった。

■年末までに4.8%に=ANZ

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は、就業者数が減少したが、詳細を見るとフルタイム就業者は増加し、不完全就業者の比率は低下するなど好材料も多いと指摘。年末までに失業率は4.8%まで改善すると予想している。

■最低賃金引き上げは慎重に=政府

連邦政府は、労使裁定機関フェアワーク委員会(FWC)に対し、雇用市場は新型コロナの打撃から堅調に回復しているが、低所得層の最低賃金引き上げに対して慎重になるよう呼び掛けた。

これに対し、最上位労組のオーストラリア労働組合評議会(ACTU)は「経済復興を自賛しつつ賃金を抑制しようとしている」と批判している。”(出典:NNA ASIA

昨年(2020年)10月から着実に右肩下がりの傾向を維持し、懸念されたジョブキーパー打ち切りの影響も限定的?であった模様から、この大枠の流れを継続させつつ課題に細かく手当てしていく形ですね。

上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2021年5月22日分の掲載記事です。

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