2021年1~3月期の国内総生産 前期比1.8%増、コロナ前上回る
” オーストラリア統計局が2日発表した2021年1~3月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)は前期比1.8%増加した。
個人消費や住宅投資が拡大し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の19年10~12月期を上回る規模となり、経済回復が鮮明だ。
フライデンバーグ財務相は同日記者会見し、インフラ投資や給付金といった政府の財政出動が経済回復を支えたと指摘した。
そのうえで「豪州は米国や日本、英国など他の主要先進国に先駆けてパンデミック前(の経済規模)を上回った」と強調した。
支出面でGDPの約6割を占める個人消費は前期比1.2%増となり、全体を0.7ポイント押し上げた。
新型コロナの感染が比較的抑制されており、行動規制の緩和で外食や旅行などのレジャー消費が活発だった。
民間の設備投資を含む総固定資本形成は前期比4.7%増えた。中でも住宅への投資が6.4%増と、03年10~12月期以来の高い伸びを記録した。
政府が導入した持ち家購入者向けの補助金が成長を支えた。輸出は0.5%増だった。雨量が多かったことから農産品の生育が順調で穀物輸出が31.8%増えた。
豪州は2019年10~12月期まで、一般的な景気後退の定義とされる「2四半期連続のマイナス成長」を経験していない期間が28年超と世界最長を記録していた。
新型コロナを受け20年1~3月期と4~6月期はマイナス成長に陥ったが、7~9月期は前期比3.5%増、10~12月期も同3.2%増となり、経済の回復が進んでいる。
ただ今後には不透明感も残る。新型コロナの発生源を巡る独立調査要求を発端に関係が急速に悪化した中国は、豪農産品や石炭の輸入を制限している。
国内では、第2の都市メルボルンがある南東部のビクトリア州で新型コロナ変異種の感染が拡大、同州政府は5月下旬に外出規制を導入した。
人口約2,500万人の豪州では5月31日時点での新型コロナワクチンの累計接種数は約430万回。すべてが1回目の接種としても人口の17%しか接種を受けていない計算で、欧米に比べて接種ペースの遅れが目立つ。
英調査会社キャピタル・エコノミクスのマーセル・ティエリアント氏は「ワクチン接種のペースの遅さや外出規制の影響で、4~6月期の成長率が弱含む可能性がある」と指摘する。(出典:日本経済新聞)
これを書いている時点、本文にもあるロックダウン最中の
メルボルンなど対処すべき課題はあれども、大枠でのコロナ対策が奏功している状況がデータで示されていて、辛坊を乗り越えながらもアフターコロナへ向けた流れ継続ですね。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2021年6月5日分の掲載記事です。
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