元西武ライオンズのプレーヤーとして、現在は球団社員として埼玉西武ライオンズを支える高木大成さんの『プロ野球チームの社員』を読了。
サイン本を見つけたことと、
タイトルから内容に興味を抱いて購入した一冊。
本書は、
第1章 高木大成、選手から社員になる
第2章 パリーグとライオンズ
第3章 プロ野球選手になるまでの話
第4章 プロ野球の未来に思うこと
に章立て(別途、はじめに&おわりに)され、1995年のドラフト会議で、西武ライオンズ(現 埼玉西武ライオンズ)がドラフト1位で入団し、
2年連続ゴールデンクラブ賞獲得や3年連続オールスターゲーム出場を果たすも、故障により32歳で現役引退を余儀なくされ、
” ふと気がつけば、現役引退から丸15年が過ぎました。プロ野球選手だった時間より、サラリーマン生活が長くなっています。
途中、ホテルマンという貴重な経験もさせてもらいました。そして現在は再び、球団の社員として株式会社西武ライオンズで「フルスイング」をしています。”(p165-166)
と、現役選手引退後に焦点があてられ、
” 本書のメインテーマは、「球団で働いている人って、どういう仕事しているの? どんな職種があるの?」という、みなさんが「球団職員」と呼ばれる仕事について持っている疑問にお答えすることです。”(p4)
との主旨に沿って上梓された著書。
内容の一部を以下に抜き出すと・・
” シーズン終盤の「うれしい」仕事としては、優勝時に行う「ビールかけ」の中継があります。
・・中略・・
ただ大変なのは、どの球場で優勝が決まるかはまったくわからないということ。リーグ優勝であれば各球団の本拠地6球場、どこで決まるかわかりません。
それぞれの場合のビールかけ会場とビールかけ後の各テレビ・ラジオ局の取材場所を決めて、順次下見とリハーサルをしないといけません。
その準備は、なんと8月下旬から始めています。”(p54-55)
という舞台裏であったり、
” かつては、放映権を買ったテレビ局が中継映像を制作し、放送するのが当たり前のスタイルでした。おそらく多くの方は、現在もそうなのだろうと思っているのではないでしょうか。
しかし、現在のライオンズはそうではなく、球団が中継映像を制作しています。
つまり、「放送する権利だけ」を買ってもらうのではなく、権利ともども、自前で制作した映像も買ってもらうようになった ー これが15年間に起きた大きな変化です。”(p72-73)
など変化を遂げるビジネススタイルに、日ごろ楽しんでいるプロ野球を逆アングルから捉える記述、発見が次から次に登場し、興味深かったです。
進むエンターテインメント化
また、
” 新企画の「オンリーONEチケット」が好評でした。
「オンリーONEベンチお座りレオ超特大付きチケット」には、当日の試合でベンチに座った高さ70センチの超特大レオぬいぐるみ(お座りレオ)がついてくるもの。
その試合で選手が着用した同じユニフォーム(レプリカユニフォームSサイズ)を着ていて、レオのサイン入り。監督や選手たちからなでられることも多い「レアなレオ」です。”(p155)
などファンサービスに注力されている様子もよく伝わってきて、埼玉西武ライオンズファンならずとも、プロ野球ファンであれば、とても楽しめる一冊であるように思います ^^