日本との緊急事態の防衛協議、新たな安保宣言に明記
” 岸田文雄首相は22日、オーストラリア西部のパースでアルバニージー豪首相と会談した。
安全保障協力に関する新たな日豪共同宣言に署名した。中国が絡む台湾や太平洋での有事を想定し、緊急時の防衛態勢の構築を巡り協議すると掲げた。
日本が同盟国の米国以外と緊急時の態勢を話し合う枠組みを設けるのは初めて。「日豪の主権、地域の安全保障上の利益に影響を及ぼしうる緊急事態に関して相互に協議し、対応措置を検討する」と明記した。
紛争を抑止するための外交手段や経済制裁、採用する軍事的措置などを擦り合わせる。
両首脳が対面するのは5カ月で4回目となった。会談後に首脳共同声明も発表し「日豪は地域の最も喫緊の安保上の課題に対応するため、協力を深化、拡大する」と記した。経済安保や資源・エネルギーの協力促進も盛り込んだ。
岸田首相は会談後の共同記者発表で「特別な戦略的なパートナーシップは新たな次元に入ったという認識で一致した」と語った。新安保宣言について「10年の方向性を示す羅針盤だ」と強調した。
新たな安保宣言は日豪の中長期的な安保戦略を示す。想定する具体的な国名には触れず「共通の価値観、相互の戦略的利益に対して増大するリスクに対応する」と書き込んだ。
2007年の安保宣言はテロや北朝鮮への対応を中心としており、アジア太平洋の環境変化を踏まえて内容を改めた。「自由で開かれたインド太平洋」について「揺るぎないコミットメントを確認する」と加えた。
中国は第20回共産党大会で習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が異例の3期目を務めることが確定した。
台湾への軍事的圧力を強める可能性が指摘される。太平洋島しょ国への関与も進めており、22年4月にソロモン諸島と安保協定を結んだ。”(出典:日本経済新聞)
先月(2022年9月)の安倍晋三元首相の国葬儀
の翌月ということも含め5ヵ月で4回目の顔合わせとのことで、緊密ぶりも伝わってきますが、一方で切迫した状況も感じさせられます。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2022年10月22日分の掲載記事です。
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