下記の記事は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」10月17日付の記事を転記したものです。
学びたいことは集中して学ぶオーストラリア人
” 日常では話をあまり聞かないオージー(オーストラリア人)ただし、学ぶたまえにはセミナーや勉強会に出かけます。これは非常に実利的・効率的な姿勢です。
聞きたいことを聞くことができますし、質問して自分の疑問を解決することもできます。やはり直球勝負、単純、シンプル。特に人気なのが手っ取り早い「短期集中講座」。効率的にまとめてぎゅっと、が好まれます。
たとえば家族問題専門委員の資格を取得する1週間講習では、5日間にわたって朝から夕方まで徹底的に民法や問題解決の勉強・訓練を行い、最終日、または後日に実地試験や筆記試験を行うパターンが多いようです。
この期間、人々は必死になって勉強します。弁護士、会社役員や公務員など、特に普段、人の話に耳を貸さない人々までも講師の言うことをちゃんと聞き、ただし質問したいことは遠慮なく、発言したいことは脈絡なく(講師をさえぎってでも)発言。かなり白熱した講習となります。そして夕方、講習の時間が終われば、みんなはぱっと帰ります。
この他にも幼児教育や音楽療法など、なんらかのメソッドを学ぶ講習会というのは、大抵は3〜5日くらいの集中コースとなり、効率的、無駄の無い内容で学んでいます。
人の話を聞いてなにか学びたいことがあるなら、自らそういう会合に参加してそれをしっかり得る、という考え方なのです。”(『「おバカ大国」オーストラリア』84%)
日本でも大人、社会人向けの講座、いわゆるセミナーは人気で、私自身も参加することが多く、規模の大きなものでは数百人から数千人に及ぶものまで、様々な内容で開催されています。
日本とオーストラリアの違いは、世界でも最先端を走る高齢化社会の道を歩んでいる日本の平均年齢が(確か)43歳で、オーストラリアは35歳であったと思います。
これは経営コンサルタントの神田昌典さんからうかがった話しですが、日本は団塊の世代が退職期に突入したことから、余暇時間の増加により、それまで学びたいという人から教えたい人にボリュームゾーンがシフトしてきているということ。
要は、数少ない生徒さんをたくさんの先生が競争して集める現実を迎えているという事ですが、オーストラリアに親日国としての側面があることから、オーストラリアで日本の文化、作法、芸能といったことを教えられる方々にとっては、オージーの勉学熱心な姿勢を捉えてチャンスといえるかもしれませんね。