オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:平均在職年数と住宅ローン完済のための必要平均世帯所得

平均在職年数と住宅ローン完済のための必要平均世帯所得

” オーストラリア人の「ミレニアル世代(15~35歳)」の平均在職年数は3.4年と、「ベビーブーマー世代(50~64歳)」の7.3年の半分であることが、米国の人材サービス会社クロノス・インコーポレーテッドなどの調べで分かった。

「X世代(36~49歳)」の5.8年も下回る。今後5年で、ミレニアル世代が労働人口の半分以上を占めるようになり、企業側は引き留める場合と新規採用の場合のコストを比較検討すべきという。9日付地元各紙が伝えた。

同調査によると、ミレニアル世代の15%は、平均2年以下で転職。転職によって給与が10~20%増える可能性があり、ミレニアル世代の大半にとっては給与が転職の最大の動機という。

住宅ローンブローカーのモーゲージ・チョイスは、ミレニアル世代は、定年までに住宅ローンを完済するためには、シドニーでは平均世帯所得が年間15万4,482豪ドル(約1,200万円)、メルボルンでは10万4,643豪ドルが必要であるという現実を直視しているとしている。

一方、企業にとっては代替員への引き継ぎに、若手クラスでは年間給与の30~50%、中堅では150%、高等専門職では400%相当のコストが発生する。

同調査で、ミレニアル世代の半数以上は「上司から会社に残留するために必要なものを聞かれれば、より長く働く」と答えており、慰留にはコミュニケーションが重要のようだ。

また、ベストを尽くしたと感じてから1年以内に退職する人が60%と、やりがいを重視していることが明らかになった。ミレニアル世代のうち、大学卒業者は54%と他の世代より高学歴であることも背景にある。”(出典:NNA.ASIA

目に止まったのは、平均在職年数3.4年で前世代?(ベビーブーマー世代→ミレニアル世代)から半分以下に短くなっていることと住宅ローン完済のためにシドニーでは平均世帯所得1,200万円を要するという点。

在職年数に関しては世代の切り方が国毎で異なると見られることから、国別で比較したデータを独立行政法人 労働政策研究・研修機構 製作の『データブック国際労働比較(2014年版)』 に求めると・・

スクリーンショット 2016-02-13 7.18.32
出典:2014 データブック – 国際労働比較(独立行政法人 労働政策研究 ・研修機構)

日本は「20年以上」の割合が最多(29.1%)であるところオーストラリアは「5年以上10年以上」が最多(23.2%)で、職場移動のサイクルが短かいとの傾向は指摘されそうです。

転職による給与増が背景にあるようですが、安定的に望んだとおりの結果を得られるか否かについては不透明な要素でもあり、

サステイナビリティ、持続可能な社会という視点に立つと、シドニー、メルボルンで必要とされる平均世帯所得は「かなり危ぶまれる水準に達している」と私個人は考えましたが、さて・・

オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所

スクリーンショット 2015-12-30 22.46.27
Facebookページ:オーストラリア ライフスタイル&ビジネス 研究所(画像は記事にリンク)オーストラリアに関する情報を日々発信しております。是非、いいね!を宜しくお願い致します。
上記は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所」の2月13日掲載分の記事です。
オーストラリアにご興味をお持ちの方、Facebookページへの「いいね!」を是非宜しくお願い致します。

 


Comments

comments