青山繁晴議員の『ぼくらの選択 雄志篇』を読了。
先週開催された ↓
サイン会で購入したシリーズ3冊のうちの一冊。
刻々と変わりゆく世界情勢
本書は、
“『月刊Hanada』二〇一七年十月号〜二〇一九年五月号の連載に著者が新たな題名を付し、隅々まで改稿し、単行本化したものです。”
というもので、元となる連載の『澄哲録片片』は名前は承知していたものの目は通しておらず初見。
青山繁晴議員らしく
” 南下したい、凍らない領土が欲しい、という領土的野心の大国であるロシアには、まったく通用しない話である。
すなわち、「交渉して交渉して駄目だったら、やむを得ず武力を動かす」という決意を伝えることによってのみ交渉が平和裏に妥結するという国際社会の大原則だけが、ロシアには有効となる。”(p277)
という膠着状態から透けて見える外交舞台の現実に、
” 世界のナカソネさんも含め、こういう総理は居なかった。安全保障をめぐる危機に際して、日米の中間に立つイギリスの高官らが言うように世界のリーダーシップを握る、あるいはそれを期待される日本の総理は、一度も、誰ひとり見たことがない。
すなわち安倍政権を世界の視点で客観視すれば、敗戦国日本の画期的な転換点である。”(p178)
と、日本が置かれている(当時の)現在地に、海外から見た日本の姿等々。
全二十章、422ページを通じ日本への思い及ばされ、考えさせられる内容となっています。
横ばいとすら感じられない周辺状況
安倍晋三元総理のケースでは、連載当時には有していた希望が失わられてしまったことに、
ウクライナ情勢でもまざまざと見せつけられる国連の機能不全状態等の事態、日本の舵取りの難しさが顕在化していることには疑いの余地がないでしょう。
シリーズ1冊目の本書で掲げられた『雄志篇』の雄志とは
” 選挙に出たくなかったひとりの日本男子が選挙に出て、思いがけず沢山の日本女子、日本男子と連携が始まり、大いなる願いによって、みんなで祖国を甦らせる。その共有する志を指しています。”(p422)
との思いが込められており、 危機と願いを均衡させることすら次第に難しくなっていながら青山繁晴議員が本書に込めたさまざまな思いからいかに活路を見出していけるか・・ さてシリーズ2作目『ぼくらの選択 虎穴篇』で得られる読後感は?