青山繁晴参議院議員の新著『不安ノ解体』を読み始めて、
初っ端の源流の章から最終の大海の章に至る間、全部で十六の章があるうちの九の章まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
本書は『月刊Hanada』二〇一六年六月号〜二〇一七年九月号の連載「澄晢録片片」に新たな題名が付され、改稿し、単行本化されたもの。
不安ノ正体
まず、
” 日本人とあなたが弱いから、不安を解体せねばならないのじゃない。強さが必ずどこかに鎮まっているから、それを探して解剖、解体するのだ。
それを腹に、底に、しっかりと据えて「澄晢録片片(ちょうてつろく・へんぺん)」と名付けた連載エッセイを始めた。”(p27)
タイトルに込められた思いが説明され、
内容は
” 国家がなぜ他国に奪われた国民を守れないのか。一度の敗戦で永遠に自虐しつづけなければならないのか。安全保障を論じることがタブーとなるのか。”(p63)
という問題提起に、
” 武装船団は国策によって組織化され、三つで構成されている。ひとつ、沿岸警備隊にあたる「中国海警局」の船団、機関砲を装備した戦闘機の一種もいるが、
日本では「公船」という曖昧で奇妙な造語をわざわざ使うから、国民に実態が分かりにくい。
ふたつ、漁民は漁民でも福建、浙江兩省で軍事訓練を受け「南京大虐殺」といった虚偽の反日ビデオを繰り返し見せられ憎悪を増幅させた漁民、
すなわち「海上民兵」なるものを乗せた偽装漁船。みっつ、カネと「好きなだけ魚を捕っていい」という甘言を与えられた貧しい漁民の船。
これらが一体となって日本の海を実質、中国の海に変えようとしている。
言い過ぎではない。尖閣諸島周辺の好漁場で石垣市の日本国民、漁家の人々はまったく漁をできないのである。
それどころか石垣市長をはじめ国民は自国の領土、領海に近づくこともできない。
しかも漁を阻み、国民を阻んでいるのは中国の武装集団ではなく日本国の海上保安庁の巡視船である。”(p141)
或いは
” 沖縄経済はこうして「中国人観光客頼み」という麻薬をかがされ、日本国民から巨額の補助金を得つつ、沖縄の中国依存度は抵抗もなく深まっていく。”
という一般に知られざる現実に、深層に・・。いつもながらに重い現実を突きつけられています。
今一度、立ち止まり思いを巡らせる日本
近現代史を中心とする池間哲郎さんの日本史講座『日本塾』の受講に端を発して
青山繁晴議員や百田尚樹さんの日本、日本史について扱われた著書を読むようになりましたが、
その思いは
” わずか七十余年まえに人のため、公のために命を捧げてくださった先輩方の名誉をこれ以上ないほど壊滅的に穢し、この英霊とわたしたちが護ろうとしている祖国の名誉を日々、穢している。”(p190)
という現実に疑問を抱き、学校教育で扱われなかった史実に対して憂うようになってのこと。
「もう何冊目になるかなぁ・・」と、(おそらく10冊目)冊数を重ねた分、青山繁晴議員のご意見に関して復習的な意味合いも兼ねた読書となっていますが、
二日間で全495ページ中、249頁までとペース良く。心して後半で書かれてある内容に向き合いたいと思います。