岡田斗司夫さんの『カリスマ論』を読了.-
岡田斗司夫さんの著作は、『いつまでもデブと思うなよ』に始まり、
最近で印象的であったのは『評価経済社会』など、
都度、岡田斗司夫さんならではの分析なり、世界観に覆われる体験を楽しみにしています。
今回はKindleの検索を通じて本書を知り、「どれどれ・・」といった具合で読者レヴューに目をやるも
醜聞やらでの酷評もあり、「うーん、、」といった感じで悩まされるも、過去の実績から直感で購入・・
結果的に本を読み始めて程なく、またしても岡田斗司夫さんの世界観に魅了されていきました ^^
日本初のカリスマ研究本
本書は、冒頭の「まえがき」で
” 「働かずに食べていきたい」
「仲間や友達が、いっぱい欲しい」
「好きなことだけやって、生きていたい」
「自分の夢や成功を、みんなに応援して欲しい」
そういう願いを持つ人のために、この本を書きました。”(5%/百分率は電子書籍のページ数に相当、以下同様)
ということに上梓の背景を持つ
” 「カリスマ」についての、日本初の研究書 “(6%)
これは
” カリスマゆえに働かずに生きていける。周囲にがっちり支えられ、自分のやりたいこと、やるべきことのみを見つめて生きていける。”(6%)
という目的地を目指すための手引き。なお、岡田斗司夫さんはカリスマを
” 「何か人生に影響を与えてくれる」という「機能」を持っている人 “(18%)
と定義しています。
カリスマが動かすビジネス
まずは第1章で、ホリエモンこと堀江貴文さんが、なぜ、カリスマとなり大儲けしているかについて、
ポジショニングや仕組みについて解説があり、そこから今の時代は
” これまでは、お金こそがビジネスの中心であり、お金を持っている人ほどもっとたくさんのお金を稼げる仕組みになっていました。
今はこの流れが大きく変わりつつあります。
人気者、有名人、イケメン/美人、そしてカリスマ性のある人。そういう人の元には、面白いアイデアや有能な人材が次々にやって来ます。
あるいは、「私はお金を持っていても使い途がないので、上手に使って何か面白いことをやってほしい」という話まで持ち込まれたりします。
「カリスマがビジネスになる」といったのは、こうした理由です。”(14-15%)
と指摘。この時代の動きは、岡田斗司夫さんの著作でも取り上げている
“「評価経済社会」への移行過程だ ”(16%)
と説明。その中で「カリスマ」として
” 高い評価を得た人は、メルマガやオンラインサロンを見ればわかるように、評価を簡単にお金に換えることができます。
さらにいえば、いったんお金に変換しなくても、他人に強い影響力を及ぼせるようになります。”(16%)
という現実が、至るところで起こっていると。
なお、本書では堀江貴文さんのような一般人には手が届かないと思わしき人に限らず、
芸人からホームレスに転じ、顧客から依頼を何でも50円で引き受け、新たな生き方を確立(ex. 積み上がった100万円の貯金をフィリピンに行って寄付したり、クラウドファンディングで得た資金で挙式を挙げたり)した小谷真理さんの生き様や、
お金がない状態でアメリカに行き、そこから横断旅行を達成したり、無人島サバイバルを実現させた旅人のジョーなど、
世間一般に定着している「カリスマ」に捉われない、幅広く本書で定義する「カリスマ」に該当する生きざまを実践しての成功例が複数紹介されています。
カリスマって?
第2章以降は各論に入り、カリスマを下記の通り3分類したり
- I 種カリスマ:メディアから与えられた称号でしかない
- II 種カリスマ:影響力を持つが、範囲は狭い
- III種カリスマ:広い範囲に、影響力を持つ (22%)
「教祖」「メンター」「マスター」「グル(導師)」「トレーナー」といった呼称と「カリスマ」の違いを明らかにしていき、
” これまで私は何十人ものカリスマに会っています。彼らの基本姿勢は「来る者は拒まず、去る者は追わず」。
・・中略・・
どんどん来て、どんどん離れる。弟子の新陳代謝がすごく激しいのです。”(26%)
” 例えば、ホリエモンは誰に対しても公平に、自分と会えるチャンスを作ります。
月に800円払うメルマガ読者、月に1万円を払うサロン会員、一回ごとに10万円払って一緒にお寿司を食べて1時間くらい話す人・・・。
自分にお金を払ってくれる人は平等に扱う、薄く広いコミュニケーションを目指しています。”(26%)
とカリスマの特徴に指摘し、そこから、
” カリスマたる人間に必要なのは成功ではなく、その人自身のありようです。
私は、カリスマと呼ばれる人間が持っている属性とは、次の4つだと考えています。
① シナリオライター
② パフォーマー
③ プロデューサー
④ トリックスター “(30%)
と、カリスマが社会でカリスマとして機能するメカニズムに踏み込まれていきます。
ここはポイントになってきますが、今回は長くなったので、次回に続けます。