NSW州地方自治体選挙結果とグレーハウンド・レーシング
” 9月10日にNSW州(註:ニューサウスウェールズ州)の各地方自治体で一斉に実施された議会選挙は、州政権によるシドニー市の選挙規則改定で不利になると見られていたクロバー・ムーア現無所属市長が全投票数の60%を獲得し、次点のクリスティーン・フォースター自由党候補の15%を大きく引き離して連続4選を果たした。
そればかりでなく、シドニー首都圏西部でも、リバプール、ペンリス、ブルー・マウンテン、ブラックタウン、キャンベルタウン、キャムデンなどの自治体で与党自由党離れが起きており、票が大きく労働党に流れた。
州野党労働党のルーク・フォリー党首は、「ベアード州首相のリーダーシップ・スタイルに対する州民の断が下った。
シドニー西部では労働党が20年間勝ったことのない自治体でも大きく票を伸ばしている」と語っている。
住民に反対の大きい大合併が実施された地方自治体は2017年まで選挙が延期されており、今回の選挙は合併を免れたり、延期されている自治体のみの選挙となっている。
NSW州選挙結果について、連邦与党保守連合のバーナビー・ジョイス副リーダーは、「ベアード州政権がグレイハウンド・レーシング廃止を決めたことが大きく影響している。
州民の考えはベアード政権の考えとは違っている。選挙民には注意した方がいい。噛まれるぞ」と語っている。
グレイハウンド・レーシング廃止に反対した労働党は、フォリー党首が、「今回の選挙結果が州議会選でも繰り返されれば、保守連合は州政権の座から吹き消えてしまうだろう。
州有権者は、ベアード州首相が州民の言葉に耳を傾けなくなった。それではだめだ。変わらなければだめだ」と語っている。”(出典:NICHIGO PRESS)
7月に実施されたのは連邦総選挙で、今回はてっきり州議会選挙と思いきや地方自治体の議会選挙とのことで、
ともあれ中央政府にとっては逆風が厳しいようですが、争点がグレイハウンド・レーシングになっているあたり、
日本からでは実感しづらいところではあります。