トランプ時代における豪日印のインド太平洋戦略 ①
” 豪シドニー大学のジェイムス・カラン教授が、米外交問題評議会の3月9日付けブログで、トランプのアジア政策が不透明な中で、豪、印、日の協力を一層深化させる必要がある、と述べています。要旨、以下の通り。
豪州は地域の他国同様、インドが経済力の増大に見合った、より積極的な戦略的役割を果たすかどうかに関心を持っている。
特にインドが近隣地域以外で地政学的役割を増やす用意があるかに関心が持たれる。
モディ首相は地域の有力国との外交に積極的である。これは米国、日本、豪州にとって朗報である。
これら三国はモディがインド洋における能力を強化し続け、より広く、インドが自由な世界秩序の維持に貢献することを期待している。
トランプのアジア政策が不透明な中で、豪、印、日の協力を一層深化させる必要がある。
豪州の駐インド高等弁務官Harinder Sidhuは、直面する戦略的問題はそれぞれ異なり、
異なった国々の異なった組み合わせで対処する必要があるので、小グループ、そして重なり合うグループが重要であると強調している。
他方で、米中が地域のダイナミックスをゼロサム・ゲームの見地から見ることからくる制約を克服する手段として、中級国家の連携の復活が図られている。
中級国家の連携が中国封じ込めと見られないよう、意義付けには注意が必要である。”(出典:Wedge)
オーストラリアと日本の二国間関係にとどまらず、インドを絡めたエリアを捉える視点が興味深く、
「この発想はなかったぁ〜」といったところですが、相対で協議しても打開策が見出せない場合でも、
三ヶ国の国益の最大化を模索するといった視点に立てば、想定していなかったブレイクスルーも見出せそうな思いました。
このトピック、次回も続けます。