オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:ベン&ジェリーズがオーストラリアで「ダブル」を禁止する理由

ベン&ジェリーズがオーストラリアで「ダブル」を禁止する理由

” 米バーモント州を拠点に世界各国でアイスクリーム店をチェーン展開するベン&ジェリーズは、オーストラリアの店舗では当面、同じフレーバーを2スクープ(=ダブル)という注文は受け付けない方針としたことを明らかにした。

オーストラリアにある26店舗では、例えば「生焼けの」を意味する「Half Baked」や、創業者らと地元のバンド「フィッシュ」との出会いを記念して作られた「Phish Food」などを1つのカップやコーンに乗せることができなくなった。

これは、同国政府が同性婚を合法化するまでの措置だという。同社は5月24日、ウェブサイト上で「Love comes in all flavors!(全てのフレーバーに愛がある!)」と題した文書を公表。

「私たちのアイスクリームのファンの皆さんに、その時が来たことをオーストラリアの国会議員たちに伝えてほしいのです。

結婚を全てに人にとって平等で、合法なものにすべき時です」と訴えた。同国の1961年連邦婚姻法は、同性婚を認めていない。

「国民の72%が同性婚を支持」

オーストラリアでは国民の72%が婚姻の平等を支持している。同社は来店客らの行動を促すため、国内の全店舗にポストボックスを設置。

自分たちの考えを書き、同性婚支持の理由を議員らに伝えようと呼び掛けている。店舗で投函された手紙は、連邦議会の今会期の最終日である6月13日に、議員らの元に届けるという。

同国の議会上院では今年2月、結婚の平等の合法化に向けての報告書がまとめられた。

同性婚を支持する団体はこれを受け、「オーストラリアにある100以上のLGBTI団体とリーダーたちが一丸となり…連邦議会に対し、全ての国民の結婚の平等実現のために行動することを求める」との考えを明らかにしている。

「米英でも支持表明」

ベン&ジェリーはこれまでにも、結婚の平等を支持する考えを明確に示してきた。

米国で連邦最高裁が同性結婚を認める判断を示したときには(結婚式の誓いの言葉「I do」にかけて)、「チョコレートチップ・クッキー・ドウ(Chocolate Chip Cookie Dough)」のフレーバー名を「I Dough, I Dough」に変えた。

英国でも議会が同性婚に関する審議を開始した際、支持を表明するために「オー・マイ!アップルパイ(Oh My! Apple Pie)」を(末永くお幸せに、を意味する「Happily ever after」にかけて)「Apple-Y Ever After」」に変更した。

ベン&ジェリーは発表文の中で、「オーストラリアではこれまで以上に多くの人たちが、全ての人に愛する人を愛し、結婚する権利が認められるべきだと考えるようになっている」と指摘。

「実現しましょう! 地元のベン&ジェリーの店へ行き、地元を代表する議員らに向けたにメッセージを送り、あなたが結婚の平等を支持していることを伝えましょう!」と呼び掛けている。”(出典:Forbes JAPAN

以前、この問題に関するカイリー・ミノーグの意思表示について取り上げましたが、

<< 2016年10月9日投稿分:画像は投稿にリンク >> 注目されるカイリー・ミノーグの同性婚認定を求める発言

アイスのフレーバーにも社会的意義を込めたベン&ジェリーの取り組み、今後どのように波及していくのか、動向に注目したいと思います。

オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所

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上記は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所」の2017年6月4日掲載分の記事です。
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