養老孟司先生に学ぶ、ものの考え方、見方:『超バカの壁』読み始め

先日、養老孟司先生の『バカの壁』を読了↓した

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次は『超バカの壁』でしょうと、

週末からパラパラとページをめくり始め、12項目あるうちの最初の「若者の問題」を読み終えたので、ぺろっとおさらい。

養老孟司先生に寄せられた身の上相談回答集

「まえがき」に、

” この本は、『バカの壁』『死の壁』の続編ということになる。既刊の二冊に、余計なことを書いたから、その後いろいろな相談を受けることになってしまった。

お前のいうことを、具体的に自分の例に当てはめたら、どういうことになるのか。つまりその種のいわば身の上相談が増えてしまった。

そうした質問を編集部の人がまとめて、それに答える形で作ったのが、本書である。”(p3)

と出版に至る経緯が触れられ、

” 相談をするときに、具体的な答を期待する人がある。それはおかしい。自分のことは自分で決めるので、相談とは、根本的には「考え方」についての疑問である。

他人に伝えることができるのは、「考え方」だけである。具体的な事情は、じつは当人しか知らないからである。

納得しない人もあろうから、一つだけ、たとえ話をする。講演会で百人の人が私の前にいるとする。

その百人の目に映る私の姿は、すべて違っている。現代人はその「違い」を「些細な違い」だとみなしてしまう。

そこから現代の不幸が始まるのである。それが仮に「些細な違い」なのだとしたら、「大きな違い」はどこから始まるのか。

人生とは、そうした「些細な」体験の繰り返しである。歳をとれば、その「些細」が積もり積もったものになる。

「年寄りには経験がある」とは、そのことをいうのである。”(p3-4)

との論が展開されていきます。

自分と社会の座標軸が交差するところ・・

最初の「若者の問題」では、フリーター、ニートが社会問題化した当時の状況に

” どうも現状に満足しておらず、何かを求めている人が多いらしい。それで調査をすると、働かないのは「自分に合った仕事を探しているから」という理由を挙げる人が一番多いという。

これがおかしい。二十歳やそこらで自分なんかわかるはずがありません。中身は、空っぽなのです。

仕事というのは、社会に空いた穴です。道に穴が空いていた。そのまま放っておくとみんなが転んで困るから、そこを埋めてみる。

ともかく目の前の穴を埋める。それが仕事というものであって、自分に合った穴が空いているはずだなんて、ふざけたことを考えるんじゃない、と言いたくなります。

仕事は自分に合っていなくて当たり前です。”(p18-19)

と多くの人が直面する「自分探し」について独自性を含んだ見解が示されており、そのロジックに早々に興味を惹かれています。

ここから本書で取り上げられているのは、

自分の問題、テロの問題、男女の問題、子供の問題、戦争責任の問題、靖国の問題、金の問題、心の問題、人間関係の問題、システムの問題、本気の問題

といったもので、養老孟司先生のアングルでこれらの問題に向き合うプロセスを楽しみたいと思います。

 


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