ノッポさんこと、高見のっぽさんの自伝『夕暮れからとぼけて見れば朝またぎ ノッポさん自伝』刊行記念トーク&サイン会に参加。
「あれ、『できるかな』って、どんな番組だったけかなー」ってな状態ながら
昨年の大村崑さんイベントと同様、
昭和のアイコン、レアな機会とも感じられ「これは、行くしかないでしょう!」と参加。
ノッポさん < 高見のっぽさんの魅力
定刻を迎え、軽快なディクシージャズの音色に乗せ、高見のっぽさんがすっとワーク軽やかに、壇上に至る間、(私を含む)参加者と握手を交わしながら入場。
スタッフの方から「83歳」との紹介がありましたが、ノッポさんの面影そのままで、存分に元気なご様子。
最初は出版の経緯などご自身がトピックを選んでお話しされていましたが、程なく参加者から質問を募る形に切り替え・・
まず、『できるかな』での喋れない(キャラクター)設定について質問が飛び、
道化役者への憧れ、リズム感があって、音楽が得意等々・・ 番組出演時に苦労を感じることはなかったものの
番組終了後、喋られるようになってから、(『できるかな』の設定が)つらく、厳しい仕事と実感されるようになったそうな。
但し、『できるかな』の収録時は楽しく本気で、他のキャストとともに本当に一生懸命やり続けることが出来、
この辺りに『できるかな』が、人気番組となり、今も多くの人の記憶に残る番組足り得た要因であろうと。
更に話しは家庭環境に及び、
お母さまにも愛されたものの、ノッポさんと同じく芸人であったお父さまは特別で、
他の兄弟が、呼び捨てであったり、ぞんざいな呼ばれ方をした中、ノッポさんに対しての対応は常に丁寧であったと。
但し、逆にノッポさん曰く能力を買いかぶられ続けたとのことで、出来る子との評価から、
何をしても一切褒められることがなかったそうな・・
このあたり、ノッポさんの心情に与えた影響は小さくなかったようで、お父さまの没後、(お父さまに)謝るようなことをしたり、複雑な思いを抱くようになったとのことです。
『できるかな』2017&のっぽさんとの交流
トークの予定時間は40分でしたが、あと5分というところで希望者をステージ近くに集め、
ディクシージャズをBGMに、『できるかな』の再現!
「あーぁ、『できるかな』」ってこんな番組だったかなぁ、と懐かしの記憶が呼び起こされる瞬間にもなり。
喋るノッポさんの(軽い)衝撃とともに、サービス精神旺盛のノッポさんの人がらを感じた次第。
それはサイン会でも継続し、一人ひとりサインにイラストを添える丁寧ぶり。
後半に並んだ自分に、名残惜しそうに残っておられた方々のために、最後はノッポさんがステップを踏んで約90分に及んだイベントが終了。
『できるかな』は、家に居た時、たまたま見ていた程度の距離感であったと思いますが、
その時から巡り巡って数十年、このような形で出演者ノッポさんとお会い出来るとは!
一切言葉を発しない、子ども心に好奇心(少しだけ不気味さ?)が、今日この場で足を運んだ遠因でもあったように思いますが、
ノッポさんの枠に囚われない、芸人高見のっぽさんを感じた機会でもありました。
参加者からの質問で
「ノッポさんになっていなかったら、何になっていましたか?」
に対し、
「本当は芸人でなく、物書きになりたかった」
との回答があり、本の方は今朝から読み始め、
他の誰でもない高見のっぽさんの文体という感じで、本のタイトル(夕暮れもとぼけて見れば朝まだき)とともに独自の世界観を発しており、本イベントの余韻を本の方で浸りたいと思います ^^