オーストラリアン・ベースボールリーグ ABL シーズン閉幕(後編)
” 国際戦は「就活」の場
ふたりの名は、日本の野球ファンにはほとんどなじみのないものだろう。しかし、彼らはオーストラリアのトップ選手で、WBCをはじめとする国際大会での代表チームの常連だ。
打率.282、8ホーマー、33打点、10盗塁と打線の核となった元ツインズのマイナーリーガー、ローガン・ウェイドは、「本当にいいシーズンだった」と3度目の栄冠を勝ち取ったシーズンを振り返る。
彼もまた、代表チームのメンバーで、昨年のWBCでも東京ドームでプレーした。
そんな彼でも、現在は、オーストラリアのオフシーズン、野球のメインシーズンになる北半球の夏は、プレーするプロチームはなく、一市井人として働いているという。
「日本行きが待ちきれないよ。大阪や名古屋ではすごい数のファンがスタンドを埋めるんだろ?」とウェイドは言う。
国内リーグが終わり、代表チームが結成されるオーストラリアでは、選手の気持ちはもう侍ジャパンとの戦いに向いている。
彼らが日本戦を楽しみにしているのは、ただ単に大観衆を前にプレーすることができるからだけではない。
一旦アメリカのマイナーやアジアのプロ球界から去ったあと、数年後に復帰するオーストラリア人は珍しくない。
彼らは、北半球で「クビ」になっても、自国のウィンターリーグやアマチュアのローカルリーグで現役を続け、北半球での「再就職」を虎視眈々と狙っているのだ。
実はバンディッツには、台湾を代表するスラッガー、林智勝(リン・ジセン)も在籍し、優勝を決めた試合でもツーベースを放っている。
ABLはアジア各国のプロリーグとの連携も強めており、近い将来、台湾リーグに代表チームを参加させようというプランも立てている。
ABLの発足により、タレントは十分に育っている。彼らにとって必要なのはさらなるプレーの場だ。3月の侍ジャパン戦は、彼らにとって最大のショーケースになる。
次なる契約を求めて、目の色を変えて立ち向かってくるオーストラリア代表を侍ジャパンはどう受けて立つのか。今から楽しみである。”(出典:阿佐智の「アサスポワールド・ベースボール」 via Yahoo! JAPANニュース)
ラグビーにクリケット、近年ではサッカー人気の後塵を拝する中、アメリカ(MLB)、日本(NPB)へのプレーヤー輩出に、
国全体でもWBCにオリンピック等の国際大会で上位を争ってくる実績に、国内の野球人気の状況を鑑みると、ある種、驚異とも感じられますが、
野球人気が高まれば必然(野球)先進国 日本との関係もより密になるであろうと、ABLの躍進を期待するところです。
オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
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