コピーライティングをはじめとして、クリエイティヴの分野で多彩な才能を発揮されている糸井重里さんの著書『ほぼ日刊イトイ新聞の本』を読み始めて
第一章 ぼくが『ほぼ日』を始めた理由
第二章 とにもかくにもはじまった
第三章 「いま仕事が流行っている」
第四章 『ほぼ日』をはじめて気づいたこと
第五章 もう一度よく考えてみた
第六章 『ほぼ日』に風が吹く
第七章 『ほぼ日』幼年期の終わり
第八章 その後『ほぼ日』
とあるうちの第三章まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
序盤は、糸井重里さんのインターネットとの出会いに、
” 「サッカー日本代表を応援するホームページ」を見た瞬間、ぼくにはある種の予感があった。
そこでは、情報を発信する者と情報を受けとめる者が直につながっていた。
それならクリエイティブがメディアやスポンサーなどのパトロン抜きで、それを享受する多くの人々に直接送ることができるかもしれない、と。
さらに、そうした多くの人々と循環的につながることができる。
時間や空間を超越してアイデアや情報、人の想いを無限に広げることができる。
「そうか、オレはもっと書きたかったり、仕事をしたかったのかもしれないな」と思った。
ネットサーフィンを繰り返し、メールで遊んでいるうちに、ぼくの予感は現実味を帯びはじめた。
日本にとって、バブル崩壊後の九〇年代は、「失われた十年」と言われているが、ぼくはその間、釣りをしながら、新しい仕事の方法論を考え続けていた。
インターネットという新たな道具がほくの目の前に現れて、新しい仕事のイメージはじわじわとかたちづくられてきた。”
・・中略・・
ぽんっと押し出されるように、インターネットという石がぼくの頭の中に投げ込まれた瞬間、十年間考えつづけてきたことが、いっぺんに現実味を帯びてきたように思えたのだ。”(p57-58)
『ほぼ日刊イトイ新聞』が構想され、形作られていくプロセスが綴られています。
人気サイトが出来るまでの舞台裏
本書を手に取ったものの『ほぼ日刊イトイ新聞』の往訪歴は皆無に等しく、
サイン本が販売されているのを目撃したことが、本書を読むことになったきっかけでしたが、
長期継続し、熱心な読者が多数いてといった現実に、挙句上場といった展開は承知しており、
広く人々に受け容れられている媒体が出来るまでの振り返りに、意図されていること、込められた思いに触れることが出来、ページを進めていくことが、興味深いプロセスとなっています。
全362ページに及ぶ分量ですが、立ち上がりから早々にブレイクに至ったところから更に進化を遂げていった経緯などに注目して引き続き読み進めていきたいと思います。