先日読了↓した
武田砂鉄さんの『日本の気配』刊行記念トークショーに参加。
ゲストに
『情報隠蔽国家』を上梓されているジャーナリスト 青木理さん。
「気持ち悪さ」の正体、、
森友/加計学園に公文書改ざんなど、問題を数抱えている安倍政権で、国民の多くが疑問を持ち、気持ち悪さ(≒確証はないんだけど、何かおかしい)を抱いていながら
気持ち悪がり方が弱まっている現状を危惧、このあたり、武田砂鉄さんは著書で
” 忘却体質こそ、政権暴走のガソリンになっているとの確信を持った。”(p81)
指摘され、青木理さんも引用されており、お二人の主張のハイライト的に捉えました。
また、「羽鳥慎一モーニングショー」「サンデーモーニング」などTVメディアへの出演も目立つ青木理さんは、
先日の柳瀬元首相秘書官の参考人招致が、ワイドーショーで大きく取り上げられなかったことに関し、番組制作陣に問うたところ
森友学園問題では籠池夫妻のキャラクターがあるものの、家計問題ではキャラが立つ人がおらず視聴率が取れないとの回答を。因みに沖縄問題も数字につながらない傾向があるそうな。
ニュース番組にしろ、ワイドショーにしろ、その中間にせよ、各々時間枠が限られ、民放の場合、視聴率も大事なファクターになることから、見せられるニュースも自ずとソートされている現実を再認識。
他では、『日本の気配』で
” ケント・ギルバート『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社+α新書)は残念ながら2017年に最も売れた新書となった。
オビ文には「日本人と彼らは全くの別物です!」なる排外思想が謳われ、本を開いても「日本人、中国人、韓国人のDNAには、大きな違いがあることが判明したそうです」
「メディアのなかに、かなりの数の外国工作員が紛れ込んでいます」などと、隣国やメディアへの蔑視が繰り返される。”(p203-204)
と世相を反映した一文と思いますが、
青木理さんは定期的に韓国を訪問されているそうで、韓国の書店では一切、反日、嫌日本の類を一冊たりとて目にしたことはないものの
日本では玄関口の羽田空港にも嫌韓、嫌中本が並んでいる実態に違和感を示されていることが、強く印象に残りました。
私自身、隣国と遅々と改善される関係性に辟易としている感情は有していますが、特に個人レベルでは友好関係を築けてきた過去から節度ということで襟を正される思いでした。
言うべきは、言い続ける の気概
後半の質疑応答を含め90分級の濃密な対談でしたが、著書とは違ってソフトな人物像伝わる武田砂鉄さんに、
何も安倍政権だからといって批判を続けているのではなく、仮に立憲民主党政権が立ち上がっても言うべきことは言い続け、「永遠に負け続けることがジャーナリストの宿命」と、
ジャーナリスムの片鱗を漂わせれおられた青木理さんお二人の「諦めたくなるような現実」にも
めげることなく、声を上げ続けるとの気概に、横たわっている看過出来ない問題の数々と、重たくも目を見開かせられるトークイベントでありました。