第1章 血肉化した言葉を獲得せよ
第2章 現実を戦う「武器」を手に入れろ
第3章 極端になれ!ミドルは何も生み出さない
第4章 編集者という病い
第5章 旅に出て外部に晒され、恋に堕ちて他者を知る
第6章 血で血を洗う読書という荒野を突き進め
と章立て(別途、はじめに&おわりに)されているうち、
第2章までを読み終えたので、そこまでのおさらい。
本書は、先日参加したトークイベント↓で入手していたもの。
言葉を獲得するための読書
冒頭「はじめに」で
” この本のテーマは、読書論である。僕の人生と、その人生のなかで読んできた膨大な数の本について語ることで、
一人の人間がいかにして自分の言葉を獲得し、言葉によって道を切り開いてきたかを明らかにして行く。”(p7)
と本書についての紹介があり、
” 言葉を持たない人間は、たとえ人の形をしていても、動物と何ら変わりはないと僕は考える。
赤ん坊は言葉を持たない。だから赤ん坊には人生や世界がない。人間を人間たらしめるのは言葉だ。
では、人間としての言葉を獲得するにはどうすればいいのか。それは、「読書」をすることにほかならない。”(p3)
読書の効用、果たす役割について説かれ、
” 生きることを真剣に考えると、必然的に読書に活路を見出すことになる。先人の知恵や生き方を心のよすがにしたくなるのだ。
高野悦子や奥浩平のノートや日記を読めば、世の中に対して、自分の生き方に対して、これほど真剣に考えた若者がいたのか、と自分の情けなさを痛感させられる。”
と、見城徹さんが読書を通じて学んだことに、
” 三笠書房の全8巻の『ヘミングウェイ全集』を大学時代に買って、繰り返し繰り返し読んだ。
その中で「勝者には何もやるな」という小説がある。そのエピグラフとして書かれた言葉を、僕は今でも座右の銘にしている。
他のあらゆる争いや戦いと違って、前提条件となるのは、勝者に何ものをも与えぬこと ー その者にくつろぎもよろこびも、また栄光の思いをも与えず、
さらに、断然たる勝利を収めた場合も、勝者の内心にいかなる報償をも存在せしめないこと ー である。 “(p75-76)
形成されていった人生観などが、記されています。
見城徹さんの哲学
興味深いのは、
” 何かを得るためには、必ず何かを失う。代償を払わずして何かを得ることは不可能だ。この考え方は、現在に至るまで僕の根本に位置している。”(p50)
或いは、
” リスクとは、絶対に不可能なレベルに挑戦することをいう。そうでなければリスクとは呼べない。
また、それくらい無理なことをしなければ、鮮やかな結果など出ない。
ほぼ勝つに決まっているところで勝負して勝ったところで、鮮やかとは言えない。
そして鮮やかに結果を出していれば、それまで無名であってもブランドになる。
ブランドになりさえすれば、あとからビジネスも金も人もついてくる。
鮮やかな結果が百、千と重なったときに、その人は伝説となる。”(p92)
といった見城徹さんの人生観、哲学といった考えに触れられる点は、生きざまが伝わってくるようで本を読み進めるペースが上がっていきます。
中、後半、特に「極端になれ!ミドルは何も生み出さない」と題された第3章は、
先のトークイベントで、自分に一番刺さりのあった「極端」というキーワードが掲げられており、どのような論が展開されているのか、楽しみです。