今週はイラストレーター 永井博さん登壇の
Hiroshi Nagai late summer, long Sunset Penguins Vacation Book Store スペシャルトークショー「サルマネイラストレーター天国」と題されたトークショーに参加。
週明け「何か、あるかなぁ・・」と、イベント情報を物色していた際、ふと目に留まったもので、
情報の詳細を読み込みながら↙️「この作風(イラスト)って、
永井博さんが確立されたものかぁ・・」と、
もともと入っていた予定を直前でひっくり返して参加することに。
それまでは、個人というより、(永井博さんの作風を)描き方のトレンドといった捉え方をしていましたが、
そこに「サルマネイラストレーター天国」と題された意味合いが込められており、
*「サルマネ(真似)クリエーター天国」は都築響一さんが以前手がけておられた雑誌の連載
(トークショー)ナビゲーター役 都築響一さんとともに、永井博さん作品の模倣と思われる作品を永井博さんにぶつけて見解と問うたり、
他のアーティスト作品も俎上に乗せられていくといったのが全体の主旨。
もっともトークショー自体は90分を超える長尺で、企画主旨に沿った内容のほか、
お二人のキャリアであったり、時代感であったり、やや脱線も含みながら会場の雰囲気もあり、終始リラックスした感じで進行していきました。
『A LONG VACATION』 大ヒットの余波
披露されたお話しには、永井博さんの代表作となると、
が挙げられますが、
(同作の)リリース時に前後して、山下達郎さんが「FOR YOU」のジャケット制作の意向を有していたものの
「A LONG VACATION」の大ヒットでお流れになってしまったとの裏話しに、
「プールとヤシの木」と表現される永井博さんの西海岸をイメージした作風が、如何に確立されていったか・・ など。
興味深かったのは、最後に設けられたのは質疑応答で、参加者から永井博さんの作品も好きだが、
サルバドール・ダリに代表されるシュールレアリズムも好きで、永井博さんの作品にはダリと通じる陰りを感じるとの意見から
永井博さんのシュールレアリスムに対しての見解について問われたところ・・
永井博さんも、もともとはシュールレアリスムが好きで、その後にPOPアートに出会い、
それらが混ざったものが、永井博さんの作品に現れていると。iイベントの主旨に準じて都築響一さんが
永井博さんの作品を「サルマネ」しても、そこにシュールレアリスムの影響に気づいていないと、永井博さんには追いつけない・・ と、言及。
余談では、多忙の頃は永井博さんご自身「あれ、これ俺が書いた絵かな?」と
裏面のクレジットで、ご自身の作品と確認されることもあったそうな(対して、永井博さんの作品でないものに永井博さんのクレジットが入ってしまった、なんてことも・・)
また、永井博さんご自身は「こういうの描いてくれ」と
DavidHockney作品からリクエストされたことが多く、(経緯を知らない人から類似性の)指摘を受けたことが多かったそうな・・
蘇る80年代の感じ n’ ノスタルジー
普段、自分の馴染みの世界とは異質な内容で、その部分、新鮮で、
バックボーンを理解していれば、もっとトークショーに深入り出来た感じもありましたが、
先日参加した↓「熱く、元気なあの時代 1980年代展」と同じく、
懐かしのあの頃、80年代を引っ張り出されるかの感覚が、
とても心地良い感じられるトークショーでありました〜