週初めに、読み始め記をアップロードしていた
『amazon 世界最先端の戦略がわかる』を読了。
その(読み始め)後に読んだchapter 2以降は、
chapter #02 キャッシュがあるから失敗できる
chapter #03 アマゾンで一番利益をあげているAWS
chapter #04 アマゾンの「プライム会員」とは何なのか
chapter #05 アマゾンからM&Aを知る
chapter #06 巨大倉庫と配送力と物流で制す
chapter #07 プラットフォームの主になるには
chapter #08 アマゾンを底ざさえするのがテクロノジー
chapter #09 アマゾンという組織
という構成で、
さまざまな角度(項目)からamazonの実態、見据える近未来が(推量を踏まえ)綴られています。
amazonによって実現される近未来
印象に残ったところでは、
” EC業界で存在感を増すアマゾンペイだが、今、切り拓こうとしているのがリアル店舗での活用だ。
米国ではすでに、一部の飲食店やレストランでアマゾンペイが導入されている。
アプリを開くと、位置情報から近くの利用可能な店舗が表示される。そこで食べたい店があったら、事前に注文し、スマートフォン上で注文から支払いまで完了する。
その後店に行くと、すでにオーダーされているので、料理が出るまでの時間も大幅に短縮される “(位置No.2143/2154)
という「ここまで来ているのかー」というレベルに、amazonが無人配送を視野に入れていることは周知のことですが・・
” ドローンを飛ばすには、当然のことながら、ドローン専用の基地が必要だ。アマゾンはすでにそれも構想している。
なんとアマゾンは倉庫も空に飛ばそうとしているのだ。母艦のようにするらしい。
・・中略・・
この空飛ぶ倉庫は、ヘリウムガスを使った全長100メートルの飛行船であり、数百トンの品物を積載する計画だ。
旅客機との衝突を避けるために、飛行機が飛ぶより高い約1万4,000メートルの上空に浮かべるという。
ドローンは空飛ぶ倉庫から品物をピックアップし、配送した後は上空の倉庫には戻らずに、地上の拠点に向かう。
単なる構想にしては非常に細かい計画だ。それもそのはず、なんとアマゾンはすでに米国でこの構想を特許出願しているのだ。”(位置No.2703)
「!」とさせられざる他ない、驚嘆レベルに。
もはやamazonナシに・・
読み込めば読み込むほど、amazonの一人勝ちを予想させられますが、それは実際、
” アマゾンの倉庫では、「KIVA」というロボットを活用している。アマゾンは、2012年に約8億ドルでキバ・システムという会社を買収した。
倉庫内でKIVAというロボットを使いたいためだ。これによりアマゾンは配送センターの自動化に大きく近づいたことになる。
・・中略・・
2012年のKIVAの買収に際し、アマゾンは恐ろしい一手を打った。それまでKIVAのロボットシステムを導入していた企業との契約を更新させなかったのだ。
つまり、他社ではもうKIVAは一切使えないのだ。”(位置No.2004)
と、業界内(競合)に対しては豊富な資金から圧倒的立場を築き、
消費者に対しても圧倒的なデータから絶対的な地位を築いており、
既に我々の多くにとって、amazonはなくてはならない(ないと困る)存在に成り得ていますが、
裏を返せば、その便利さを享受したら最後、amazonの存在感が今より個人でも社会でも弱まることはないであろう近未来の姿を、本書を通じてまざまざと実感させられました。