神田昌典さんの何年振りの書き下ろしだったかな?、と話題性の高い『ストーリー思考』をほぼ読了というところまできたので、2回に分けておさらい。
本の冒頭に
” 本書の目的は、この21日間の実験で、参加者たちが自分のものとした、夢を叶える方法を、あなたと共有することだ。” (p4)
とあり、本の中盤から神田さんのフレームワークのフューチャーマッピングの使い方、演習であったり、
幾つかの発想法の紹介になるので、引用は主に前半からとなりますが、
そこには神田さんの世界観に満ちた表現が盛りだくさんで、いつもながらのワクワク感が創出されます。
想像以上の現実を生みだすフューチャーマッピングとは
まずは、本書で紹介されているフューチャーマッピングに関して・・
” フューチャーマッピングが、想像以上の現実を生みだす最大の理由は、その底流に「物語」をおいているからだ。
誰もが生まれたときから慣れ親しんでいるコミュニケーションである方法である「物語」には、
人間の才能を解放していく底しれない力が潜んでいる。” (p10)
” 人は誰だって、自分が物語の主人公でありたいと思っているのだ。” (p23)
要は、フューチャーマッピングを活用する事で得られる事は・・
“理想の現実を得るために、努力はまったくいらない。人間なら誰しもがもっている物語の力を使えるようになるだけで、
新しい現実がらくらくとスタートするのである。” (p5)
創造性 >> 閃き >> 葛藤 >> ! の方程式
物語を作る上で、力を借りる事になる創造性に関して・・
” 創造性は、規則正しく手を動かしていれば、生まれるものじゃない。何かの拍子で突然起きる「閃き」によって生まれるものなのだ。” (p34-35)
” では、閃きが起こるためには、何が必要なのだろうか?
それは、「葛藤だ」。” (p35)
” なぜ、優れた創造には、葛藤が必要かといえば、それは、思い込みや古い認識を手放すきっかけを与えてくれるからだ。
葛藤がなければ、過去の成功や成功体験の延長にある、慣れ親しんだ仕事の繰り返しになってしまいがちだ。” (p35)
何気なく思い浮かべたイメージに秘められた力
ストーリーを描く過程で抑えられるべきポイントに・・
” なんで、何気なく思い浮かべたイメージに、優れた発想が隠れていることが多いのだろう?
・・アインシュタインの相対性理論は、16歳のときに見た「自分が光に乗ったらどうなるんだろう」といった思考実験から生まれた・・
それは、イメージは、「狭い世界の認識」から、あなたを解き放つ力をもつからである。” (p95)
「ストーリー」の本質を説いてくれる本
といった具合。発売日直後、神田さんが「丁寧に書きすぎて、つまらなくなってしまった」といった事を語られておられましたが、
神田さんの功績も大きく「ストーリー」の持つ力に注目が集まっている昨今、
「ストーリーとは何ぞや?」といった「ストーリー」についてのイロハについて学ぶものとしては、
前半の理論編、後半の実践編として250ページ以上に及ぶ大作ですが、理解、消化しやすい一冊との実感を得ました。