超人が食べためしから、プロレスラー、プロレスの歴史、物語が見えてくる!マニア垂涎ドキュメント!
『レスラーめし』発売記念で開催された
女子プロレスは日曜日午後の志生野温夫アナウンサー実況に、
団体抗争戦など人気が爆発していた頃は遠巻きに渦に巻かれていた距離感でしたが、
長与千種選手とブル中野さん登壇と知って、「これは〜!」と直感して整理券配布日に早々に入手しに行った次第。
まず、お二人のお互い関係(ベビーフェイスとヒール)について「どうなんだろう?」と思っていましたが、
長与千種選手の方が3年上とのことで、お二人が登壇されてその不動の上下関係、
ブル中野さんが、長与千種選手を徹底して気遣う姿勢から厳然たる縦社会ぶりが伝わってきました ^^
フードバトルも熾烈であった若手時代
話しはお二人の全日本女子プロレス時代、入門当初の食えない頃の話題から始まり、
長与千種選手はタバスコ派で、ブル中野さんは紅生姜派(食べ過ぎて、後に吉野家の紅生姜を食べられなくなってしまったとのこと)であったそうな。
このあたり、『レスラーめし』に詳しく紹介されていそうですが、ご飯は支給されるものの、おかずが自前であったようで、
(ここに書けない)内部の人間関係の厳しさとともに、文字通り「食べていく」ことの厳しさ、
今でこそ笑って語れるものの、相当数その環境に耐え切れず、辞めてしまった方々がいらっしゃったであろうと容易に想像。
ブラック企業どころの次元でなかったようですが(苦笑)
それでも選手は皆、全女のレスラーでいることに誇りを持っていて、
大変ではあったものの「あの時があったから今の自分がいる」と、お二人とも感謝の言葉を口にされていたことは印象的でした。
ブル中野に覚悟を決めさせた長与千種先輩の突き放し
今回が久々のお二人によるトークであったようですが、ブル中野さんが入門2年目に書いたコラムを読み上げられ、
当時、慕っていた長与千種選手から「悪役として生きていくなら、バリカンしてしまえ」と周囲の煽り?に同調し、
そのことがきっかけとなり、ブル中野さんが覚悟を決めることが出来、
レスラーとして自立/強くなっていくことが出来たということは初めてカミングアウトされた様子で、本イベントのハイライトシーンでした。
心温められた女子プロ レジェンドとの交流
他では、長与千種選手にとって一番オイシイめしは、後輩が作ったご飯。塩が効きすぎているか、塩っ気がないかのどちらかだそうですが、3時間待っても嬉しいひと時とのこと。
但し、それ以外では厳しく、後輩の不甲斐なさを叱責している場面では警察が呼ばれ・・ といった時もあるほど ^^;
ブル中野さんの方は、3年半前に胃の10分の9を切除される手術をされ、今は生きるために食べており、
若かり頃、暴飲暴食出来たことが幸せだったとおっしゃられていたことなど
1時間弱のトークでしたが、(語られなかったことの方が数段凄まじかったであろう)全女時代のエピソードに、
何よりお二人の認め合う血の通った絆がとてもよく伝わってきて、未知の部分が多い世界であっただけに、
聞くこと聞くことが新鮮で、エグいんだけど何だか(とても)心温められたイベントでした〜