お笑い芸人 古坂大魔王さんの『ピコ太郎のつくり方を読了』。
Twitterで本書のサイン本情報 ↙️ に遭遇し、
出遅れてしまったものの、運良く後日無事(古坂大魔王さん&ピコ太郎の)Wサイン本を確保していた経緯。
偶然ではなかったピコ太郎現象
“「PPAP」はくだらないけれど、超こだわって作っている。
編集だけで2〜3週間。1フレームずつ変えて、毎日見て、つまんなかったらまた変えてというのを繰り返し。”(p49)
そのこだわりが強く感じられるのはサウンド面で
“「PPAP」のバックトラックは、「TR-808」っていうローランドのリズムマシンを使っている。
所々耳につく「ブーン、ブーン」という音は、カウベルという音。これは、20〜30年ぐらい前にヒップホップ界の人がよく使っていた。
もっと言えば、YMOが使って有名になった音でもある。”(p50-51)
というもの。もっともそこに至るには
” 欧米でダンスミュージックの人気が際限なく高まっている様子を見た僕は「次に流行るのはチープシンセかもしれない」と仮説を立てた。
「TR-808」のような古いマシンを敢えてド真ん中で使う。”(p57)
と、周到なトレンド分析〜マーケティングに基づいてのことと綴られています。
ピコ太郎を生み出した古坂大魔王さんの愛
また、本書を通じて刺さってくるのは古坂大魔王さんが説く「愛」。
” くりぃむしちゅーの上田さんはゲストの名前をフルネームで呼ぶ。
「あなたは」と言ったり、相手を名字だけで呼んだりはしない。フルネームは誤りなく呼ぶことによって、相手への敬意を示しているのだ。
・・中略・・
臭い言葉だが「愛こそ最強」なのだ。短絡的な男女間の「love」だけでなく、「like」や「friendship」を含めた広い意味での好意を体全体にまとう。
・・中略・・
ピコ太郎は礼儀正しい。何より「出会う人すべて」を愛することを目指している。手に持っているのは「愛こそ最強」という武器なのだ。”(p162-163)
私を含め背景を知らぬ人たちは
” 多くの人はジャスティン・ビーバーが偶然ツイートしたから一気にバズったという印象を持っていると思うけれど、
実は多面的、一極集中、スピーディーに小さな火をつけて行ったことがきっかけだった。”(p131)
という舞台裏の詳細に触れることが出来、
” 自腹で動画を作って、自分の後輩とか、アーティストの仲間とか、アイドルとかに「ごめん、今回は自腹だから、ちょっと広めてほしい。ぜひともバスらせてほしい」と頭を下げて頼んだ。”(p129)
と身近な人たちの好意(=愛)によって、古坂大魔王さんの思いがピコ太郎に乗り移り花開いていったことが、ストーリーとしてよく伝わってきました。
ピコ太郎 誕生秘話
昨年(2018年)のピコ太郎と絡めた暑き一日👇 は、
今となっても笑みこぼれる思い出ですが、本書を通じてそこに通じる道のり、必然性を
古坂大魔王さんの生い立ちを含め、うかがい知ることが出来、また、あの一日の思い出を一冊を通じて色濃くさせてもらいました ^〜^