経済評論家 上念司さんの『経済で読み解く日本史(室町・戦国時代)』を読了。
中間記⬇︎をアップロードした時点では、
中、後半は織田信長旋風が吹き荒れてくるのかと思いきや
存在がクローズアップされてくるのは最終章「第7章 信長の台頭と室町幕府の終焉」からで、
記述が本格化するのは、既に移行、読み始めているシリーズ第二巻『経済で読み解く日本史(安土桃山時代)』。
比叡山 、五山、そして本願寺
話しを室町・戦国時代に戻すと、
” 宗教という「コンテンツ」を使って人を集め、集まった人のニーズに合わせた商売がそこで展開される。
これはまさに現代のショッピングモールが映画やヒーローショーやライブなどで集客してセールスを伸ばそうとするのと同じです。
そして、人がたくさん集まるほど、そこでの商売も大きくなり、本願寺への喜捨の金額も増えていくわけです。”(p193)
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“ピレラ(註. ポルトガル人宣教師ガスパル・ピレラ)はまた別の意味で「日本の富の大部分は、この坊主(本願寺法王・・・筆者注)の所有なり」とも述べています。
比叡山、五山が衰退していく中で本願寺がどれほど経済的に繁栄していたかが窺われる内容です。”(p202)
と、パワーバランスは移ろえども力を持ち続けた寺社勢力の存在に
” この時代(室町時代・・・筆者注)は日本で銭貨が鋳造されず、中国からの貿易によって中国銭=明銭を輸入するのが唯一の貨幣発行の方法であった。”(p6)
という閉塞的で身動き取りづらい状況が、
(室町)時代を捉える上でウェートかかった史実であることが十二分に伝わってきました。
江戸時代〜昭和。室町・戦国時代〜安土桃山時代
そして、いよいよ私自身のシリーズ最終巻(五巻目)『経済で読み解く日本史(安土桃山時代)』へ。
思いのほか、ペース良く読み進められているので、今一度、日本史に名を遺し、
現代の日本人の範ともされる織田信長についての評価や江戸時代に至る流れなど、しっかり歴史観を捕まえてたく思います。