景山民夫さんが描いた少年と未知なる動物と過ごした掛け替えなき時間:『遠い海から来たCOO』読了

故 景山民夫さんの小説『遠い海から来たCOO』を読了。

先月(2019年6月)、景山民夫さんと高田文夫さんの『民生くんと文夫くん あのころ君はバカだった』

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を読んだ後、「景山民夫さんの作品を何か・・」となり、そういうことなら

「やっぱり直木賞受賞作で代表作であろう『遠い海から来たCOO』でしょう」となり、

本に書かれていたサイン

サイン(挿入)本を見つけ購入していた経緯。

突然の出逢い、そして・・

” それはやはり、どう見ても三年間のフィジー諸島暮らしの間に、洋助が見たことのない未知の動物だった。”(p31)

というフィジー諸島で暮らす父子のもとに突如、種を特定出来ない動物の来訪があり、そこから

” 「お前はクーの母親に選ばれたんだよ」”(p46)

との通じ合いから共同生活が始まり、

” 「キャシーは何をしにこの島へ来たんだろう」”(p144)

と、見知らぬ人たちの出入りから物語が展開、「これ、どうなるんだろう?」といった心情に駆られつつ

フィナーレに導かれていきます。

COOを通じて感じた景山民夫さん

奇をてらうことない真っ直ぐな構成で、似たようなストーリーは他でもありそうですが、

読み始めの段階から情感豊かな景山民夫さんの筆致に「これは最後来るなっ〜」という予感が見事的中し、

惹き込まれていった分、エンディングにより、景山民夫さんの存在も遠くに行ってしまったような感覚に駆られました。


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