商業施設の賃料、売上高に基づいた支払いモデル移行の見通し
” オーストラリアの小売部門投資会社プレミア・インベストメンツが、新型コロナウイルス感染症を背景とした経済的難局の中、これまでのように商業施設のテナントが固定賃料を前払いするシステムは通用しないと主張している。
代わりに、売上高に基づいた支払いモデルに移行し、業績への打撃を施設所有者とテナントで公平に吸収するべきだとした。13日付地元各紙が伝えた。
同社は傘下に文房具ブランドの「スミグル」など7ブランドを保有しており、国内に900店舗以上の小売店を運営している。
封鎖措置の期間に賃料は支払っておらず、営業を再開した後も、業績が新型コロナ流行前の水準に戻るまでは、売上高に対する一定の割合を賃料として支払うとしている。
同社の売上高は今月6日までの6週間で74%減少しており、オンライン販売による売上高が99%増加したにもかかわらず、実店舗への客足の減少を相殺できずにいるという。
プレミアのルー会長は「売上高に基づいた賃料支払いモデルについて、所有者の中には賛成派も反対派もいる。小売業界は大規模な営業改革の必要性に直面しており、賃料モデルの変更は必要だ」とした。
同社は、大多数の店舗について15日から営業を再開するとしている。”(出典:NNA ASIA)
日本では、家賃等の固定費支払いの目処が立たないテナントの窮状に対し、救済策が示され、或いは俎上に上がっている状況ですが、
今後は退出を余儀なくされてしまったテナント代替に苦慮する貸主の問題がクローズアップされることは容易に予想されます。
これは特定の国に限ったことではなく、手が打てるうちに柔軟な発想(対応策)が、最も効果を発揮することになるでしょう。