失業率 − 2020年4月
” 5月14日、記者会見に立ったスコット・モリソン連邦首相は、「4月だけで60万人近い雇用の喪失は、国民世帯や社会にとっては破滅的な影響だ」と語った。ABC放送(電子版)が伝えた。
さらに、「この失業率は衝撃的だがまったく予想していなかったわけではない」と語っており、ジョッシュ・フライデンバーグ財相は、「失業者の大多数が女性だ」と語っている。
また、豪統計局(ABS)の最新の数字によれば、失業率は3月の5.2%から4月には6.2%に増加している。
モリソン首相は、「今後、コロナウイルス蔓延防止のために行わなければならなかったシャットダウンの影響が明らかになってくればさらに悪いニュースが現れてくることと思う。
この疫病は世界各国に甚大な被害をもたらしているが、オーストラリアも同様だ。
国民が互いに支え合って悪いニュースに立ち向かわなければならない」と警告している。
ただし、ロイターズの調査で示されるようにエコノミストの間では4月の失業率は8.3%にのぼるとの予想が強かった。
それについて、フライデンバーグ財相は、「失業率が予想されたよりも低くなったのは政府のJobKeeper制度で政府が事業所の雇用維持を支えたからだ。
今日のこの失業率はコロナウイルスが経済に及ぼす厳しい打撃を示している。
しかし、現在の苦難はまだまだ終わりに遠く、これからますます悪い知らせが入ってくるものと思う」と語っている。
さらに、「新規失業者594,000人のうち、女性は325,000人、また、若年者失業率はこれまでの11.5%から13.8%に拡大している。
このような数字から、コロナウイルスに対する政策として現在のような各種制度が必要になった」と語っている。
JobKeeperプログラムは2020年9月まで6か月の期限で始められた制度で、6月末に一度見直しを受けることになっているが、
これらの暫定的な経済支援策を9月に一気に停止することは経済不況につながるとの声も出ており、モリソン首相は、今後の変更の余地を残す回答をしている。
また、ミカエリア・キャッシュ雇用担当相は、JobSeeker受給者は、従来の「求職活動条件」が停止されており、これも5月22日から6月1日まで延ばさることになったと語っている。”(出典:NICHIGO PRESS)
失業率の指標を注視するようになって5年程度の期間と思いますが、その間はずっと5%台前半の枠内で小幅に推移してきたところ
Jobkeeper制度が効いて抑えられたは良いが、それでも「一挙、1.0%増か・・」と、グラフで見ても衝撃的な動きですが、
更なる上振れの最中である点、改めて事の深刻さを感じさせられました。