サミー・ヘイガーが駆け上がったロックスターへの道:『RED 俺のロック人生 サミー・ヘイガー自伝』読み始め

サミー・ヘイガー自伝『RED 俺のロック人生』が16章あるうちの6章まできたので、前半部のおさらい。

読みたかったのは VAN HALEN に関するパートで、生まれ育った環境からスタートする構成は

300ページ弱に及ぶ分量を考慮すると、かったるくもありましたが、ロックミュージシャンの成り上がりのプロセスであったり、

性やビジネスについて赤裸々に綴られた生き様を垣間見えたり、途中から面白くなってきました。

スティーヴ・マリオットの生き様

ハンブル・パイの前座としてツアーに抜擢された際のエピソードとして、ヴォーカルのスティーヴ・マリオットとの交流録があり・・

” 彼(スティーヴ)はクールで、何ごとにも無頓着で、いつもブッ飛んでいた。意識を失うまで起きている。

無くなるまでヤクをやり続ける。無一文になるまで金を使い、無くなったら稼ぐ。それが彼の生き方だった。無鉄砲で、クールな男さ。” (p68)

ロニー・モントローズとの確執

サミー・ヘイガーが広く世に知られる事になったロニー・モントローズとの絡み、この二人仲が悪い事でも知られていますが・・

”  ロニーは、”いつもジーンズ、Tシャツ姿の、粗野で屈強な男に見られたがっていた。内面にはいつも怒りを抱えていて、

観客と話すことも、笑うこともない。今だったら、メタリカみたいな感じになっていたのかもな。

その彼が、俺を締め出した。俺は、徐々に不安になっていった。サウンドチェックのときも、ロニーはデニー(・カーマッシ)と合わせるばかりで、

俺の希望にはまったく注意を払わなくなった。俺の心は、ひどく傷ついた。” (p70)

事の発端はロニー・モントローズがサミー・ヘイガーに・・

” 「どうもいまくいかない」ロニーが言う。「成功できないまま、行き詰まっている。金は出ていくばかりだ。

これからどうしたらいいのかわからない。お前はどう思う?俺たちはどうすりゃいい?」”

と問うてきた事に対して・・

“「ステップアップする必要があるんじゃないか」俺は言い、最高にきらびやかで大掛かりなステージをやるべきだ、と主張した。

「ディー・アンソニーかワーナーブラザーズの助けを借りてさ。大袈裟な演出をするんだ。アリス・クーパーみたいに ー 本物のショーをしよう。

そうすれば、前座として舞台に上がっても、メイン・アクトを圧倒して、大成功を収められるだろう」。” (p69)

伏線は様々あって、上記やり取り以外で部外者からうかがい知れぬところはあるのでしょうが

この翌日からロニー・モントローズのサミー・ヘイガーに対する態度が激変し、やがて追い出しを喰らう事態に、、。

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Sammy Hagar with Ronnie Montrose

ワン・ウェイ・トゥ・ロックスター

ロックスターの称号を得るまでの長きに及んだ下積み生活に関して・・

” 俺は、音楽を始めた瞬間から、コツコツと努力し続けてきた。腕まくりをして、一直線に進んできた。

だが、これまでは、大きな成功を収めたことも、金持ちになったこともなかった。ツアーから戻ると、会計係が

口座には三十万ドルがあると言った。「あなたは何がしたい?」彼女は言った。

それまでの五年間、俺は、休むことなくツアーをしながら、年一枚のペースでアルバムを制作していた。

常に、旅をしているか、スタジオにいるかのどちらか。ツアーがなければ、必ずレコーディングをしているという状態だ。

キャピトルから、ツアー資金のサポートは受けていたものの、レコードは売れないし、ひっきりなしにツアーをしているしで、

俺には、出費分以上を稼ぐことなど不可能だった。” (p94)

この後、レコードレーベルのキャピトルを印税の不払い等から訴える事態に発展したそうで

幾多の困難に直面しながらも、目指したゴールへ向けての行動はブレる事なく、大量行動が、今日の名声を築いた事がよく分かります。

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大量行動の重要性を説いたアンソニー・ロビンズ語録

本が第6章を迎える頃には、ソロ・アーティストとしての名声を確立し、それまで家族を顧みずのライフスタイルを反省し、

引退を考えるようになっていたようですが、そこに運命を変える

” そんなとき、エディ・ヴァン・ヘイレンからの電話があった。” (p127)

の一文で終章。もともと、この本の出版があった事は知っていたものの内容は何となく周囲から耳にしていたり

そもそもは、読むなら「まずDavid Lee Rothの自伝 “Crazy From The Heat”の方からでしょう!」なんて思っていたところ

日本語版の出版がなく、時間だけ経過。先日、ブックファーストで本を取り寄せる機会があり、5,000円以上の購入金額となれば

コーヒーの無料券が貰える事が頭にあり、「何か読んでみたいのなかったかなー」と思案して、浮かび上がってきた一冊。

そのような動機ながら、じわじわ盛り上がってきた第7章以降の展開が楽しみです・・

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