J1通算最多得点記録などの金字塔を打ち立て、2021年限りで現役選手生活に終止符を打った大久保嘉人さんの『俺は主夫。職業、現役Jリーガー』を読了。
サイン本入手機会に反応して手元に引き寄せていた一冊。
単身赴任想定からの急展開・・
本書は
” 1月の上旬に移籍の発表があって、1月22日からチームが始動するから、前日の21日に大阪に行くことになった。
「パパは大阪で一人で暮らすからね」
それを伝えたときやった。橙利がいきなりこう言い出したのは。
「俺も行く」
家族のみんなが耳を疑った。
「は? おまえ何言ってんの」
けど、誰も本気にせんかった。理由を聞いたらね、なんて言ったかな。「パパと行きたいから」やったかな。”(p24-25)
との2021年のセレッソ大阪へ移籍に際して家族報告の場でのよもやの三男からの申し出から実現した父子生活軸に
CHAPTER 01 暴れん坊ストライカー、キッチンに降り立つ
CHAPTER 02 トリッキーなプレー続出!? 父と子の二人暮らしキックオフ
CHAPTER 03 守りは嫁任せ!攻めに専念してた16年の亭主関白生活
CHAPTER 04 理想の父親像は「なんでも話せるチームメイト」
CHAPTER 05 家族はチームだ!攻めも守りも全員で!
CHAPTER 06 仕事・家事・育児のハットトリック決めようぜ!
との章立てに沿って、大久保家の内側に、
” サッカー選手になってなかったら、「北九州のヤンキーになるんやろ」って言われてたぐらいの子どもやったから、おとんが俺を信じて国見に行かせてくれたことは本当に感謝してる。”(p097)
といった大久保嘉人選手のライフストーリー的な内容を交え構成されている著書。
父子生活で書き換えられた・・
大久保嘉人選手といえば、
” イエローカードは歴代1位、レッドカードは歴代2位の荒くれ者? キレやすいサッカー選手?”(p010)
と本書冒頭で読者に問いかけているように、アグレッシヴなプレースタイルの印象強かったですが、
実際、家の中でも亭主関白を自認されるほどの立ち位置であるなど、イメージそのままの記述もありながら
一年弱の父子生活を通じて
” 家事は相変わらず嫌いなままやけど、大阪に来て家事と育児をひと通りやったことで、できることがめちゃくちゃ増えた。
それは単純にうれしい。こんな俺でも成長できたってことやから。そして新しい発見もいっぱいあった。中でも大きなひとつが、莉瑛への感謝。
マジで、「こんな大変なことを十何年もずっとしてきてくれたんやな」っていう気持ちでいっぱいになった。”(p180-181)
と、奥様への感謝に言及するなど人生観が変わる!?までに至った濃密な一年を過ごされ、
まるで映画の脚本のような設定ですが ^0^ 大久保嘉人選手の魅力にまったく新たな角度から迫れる著書でありました〜