ソロモン諸島 マナセ・ソガバレ首相、ペニー・ウォン外相会談「中国の基地建設はない」ことを明言
” オーストラリアのウォン外相は17日、訪問先のソロモン諸島で同国のソガバレ首相と会談し、中国とソロモンが4月に締結した安全保障協定などについて話し合った。
ウォン氏は会談後の記者会見で、ソガバレ氏から「外国の軍事基地建設や永続的な軍駐留はないとの確約を得た」と明らかにした。
4月にソロモンと中国が安保協定を締結して以降、豪外相によるソロモン訪問は今回が初めてだ。
ウォン氏は会見で「地域の安保は太平洋の島しょ国らが担うべきであり、島しょ国には十分にその能力がある」と強調。安保協定を通じソロモンで影響力を強めようとする中国をけん制した。
中国とソロモンが結んだ安保協定の詳細は明らかになっていないが、事前に流出した草案にはソロモンが中国軍の派遣や艦船の寄港を認める内容が盛り込まれていた。
ソガバレ氏はこれまでも中国による軍事基地建設を否定してきた。ウォン氏は「ソガバレ氏も豪州の懸念は理解している」と話した。
ソロモンがある南太平洋地域では中国が支援を通じて存在感を増している。同国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は5月下旬から6月上旬にかけて地域の7カ国を訪問。
国交を持つ10の島しょ国と包括的な安保協力の強化に向けた合意を模索した。
合意はミクロネシア連邦などの反対で見送られたが、発足間もない豪州のアルバニージー新政権は地理的に近い南太平洋での中国の動きに強い危機感を抱く。
ウォン氏は5月23日の外相就任後、王毅氏の後を追うように島しょ国の訪問を続けている。
「ソロモンの安保と開発において、豪州が第一のパートナーであり続けるとのソガバレ氏の言葉を歓迎する」。
17日の会見でウォン氏はこう強調した。今回のウォン氏のソロモン訪問では、人口約70万人の同国に対して豪州が新型コロナウイルスの小児用ワクチン20万回分を提供することも打ち出した。
中国は5月の王毅氏による訪問時、医療センター建設に関してソロモンと書簡を交わしている。今後も地域安保の要衝であるソロモンで豪中の勢力争いが続きそうだ。”(出典:日本経済新聞)
前政権の外交上の失策として、先の総選挙時に槍玉として上げられた項目であるだけに
新政権の対応が最も注目されることの一つですね。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2022年6月20日分の掲載記事です。
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