小売価格、2021年12月にピークも上昇続き支出減へ
” オーストラリアの小売業界における価格の急騰は、12月に年間5.5%上昇でピークを迎え、その後は緩やかな上昇へと移行する見通しだ。
ただ、2025年までは年間平均1.9%の上昇率となり消費者にとっては重荷になるとみられ、今年後半は支出が減速し小売業界に打撃となる可能性がある。20日付地元各紙が伝えた。
会計大手デロイト傘下のシンクタンク、デロイト・アクセス・エコノミクス(DAE)の報告書によると、22年(暦年)の小売売上高は新型コロナウイルス流行によりロックダウン(都市封鎖)が敷かれていた前年と比べ5.5%増加する見通し。
衣類、百貨店、飲食店が2桁成長となり、全体をけん引するとみられる。
一方インフレが加速していることから、今後数年間は、売り上げ成長の大半は販売量の増加ではなく価格の上昇に起因するものになりそうだ。
食品や燃料など生活必需品の価格は第1四半期(1~3月)に6.6%上昇し、他の裁量的品目の2倍以上の速度で伸びた。
そのため消費者は今年後半にかけて、食料品雑貨などへの支出を増やす半面、衣類や電化製品などの購入を制限するとみられている。
■EC事業者にも圧力
投資銀行バレンジョイのアナリストらは、消費者に対する生活費上昇の圧力は22/23年度(6月期)に最も影響を与えると予想。家計支出の増加を相殺するほどの賃金上昇は見込めないとしている。
金融UBSは、電子商取引(EC)事業者にとっても、インフレによる消費者の支出抑制やサプライチェーン(調達・供給網)の制約が圧力になると指摘している。”(出典:NNA ASIA)
価格上昇は世界各所で指摘、懸念されている事柄ですが、ポストコロナにシフトしていく中、出口を見出せず悩ましい問題ですね。
上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2022年6月21日分の掲載記事です。
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